日本に迫る「極度の人手不足」問題...「低賃金」を放置する業界が直面するリスクとは
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MBBIRDY/ISTOCK
<日本の産業界はこれまで人手不足の問題に対して、外国人労働者の受け入れという安易な方法で解決を図ってきた>
全国的に人手不足が深刻な状況となっている。このままでは「コロナ後」の消費拡大をうまく成長に結び付けられない可能性がある。
昨年後半以降、国内でも物価上昇が顕著となっていることから、パートやアルバイトの時給を引き上げる動きが活発化している。企業が時給引き上げに前向きなのは、物価高への対応や政府からの賃上げ要請といった背景もあるが、最も大きいのは、相応の賃金を提示しないとパートやアルバイトを確保できないからである。
全国にスーパーなどを展開するイオンは、3月以降パート従業員40万人の時給を平均7%上げる方針を表明した。賃金を上げれば利益は減るが、人員を確保しないと業務が回らないため、背に腹は代えられない状況だ。
パートやアルバイトの場合、終身雇用ではないため、時給についてある程度、弾力的に運用できる。だが正社員の場合はそうはいかない事情があり、正社員の賃金を上げられず業務に支障が出るという事例が増えている。
せっかくのインバウンド需要の回復を生かせない
コロナ収束が見え始めていることから、徐々にインバウンド需要が回復しつつある。宿泊業界では人手不足が深刻となっているが、増える訪日外国人に対応できず、業務がパンクする事態が頻発している。タクシー業界も乗務員不足から十分な数の実車を出せないという状況が続く。空港では手荷物検査の人員不足が顕著だが、検査を請け負う事業者が人を集めることができず、検査体制が限界ギリギリとなっているところも多い。
コロナ危機をきっかけにベテランを中心に多くの従業員が職場を離れ、その後、同じ職場に戻ってこないことが人手不足の最大の要因である。
日本の産業界は人手不足の問題に対して、外国人労働者を受け入れるという安易な方法で解決を図ってきた。だが昨年後半に進んだ円安によって、諸外国から見た日本の賃金は大幅に低下しており、もはや日本は出稼ぎに行く国として魅力的な存在ではなくなっている。加えてコロナ危機で一時的に職を失ったり、職場から離れた人は、休職が自らのキャリアを見つめ直すきっかけとなり、同じ条件では職場に戻らないケースも多いと言われる。
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