インド経済成長、今年度は貿易摩擦と地政学的リスクが脅威＝政府報告

　インド財務省は２９日に公表した月次リポートで、貿易摩擦と地政学的リスクがサプライチェーンの混乱や価格上昇につながる可能性があり、今月始まった２０２５／２６年度の経済成長に悪影響を及ぼす恐れがあるとの見解を示した。グジャラート州カンドラ港で５日撮影（２０２５年　ロイター/Amit Dave）

Manoj Kumar

[ニューデリー ２９日 ロイター] - インド財務省は２９日に公表した月次リポートで、貿易摩擦と地政学的リスクがサプライチェーン（供給網）の混乱や価格上昇につながる可能性があり、今月始まった２０２５／２６年度の経済成長に悪影響を及ぼす恐れがあるとの見解を示した。

リポートは「世界情勢に起因する不確実性が２５／２６年度の成長見通しに対する主要なリスクとなっている」と指摘。

貿易面にとどまらず、不確実性の長期化が予想されることから民間企業が投資計画を遅らせる可能性があると警告した。

さらに、民間企業と政策担当者は増大するリスクに常に警戒し、不確実性が増幅しないよう緊急に行動しなければならないと分析した。

一方、政府の公的債務削減見通しにより、民間投資に利用可能な国内貯蓄のプールが拡大され、経済成長が支えられるとの見方を示した。