香港ハチソンのパナマ運河港売却は審査免れず=中国独禁当局

4月27日、中国の独占禁止当局である国家市場監督管理総局(SAMR)は、香港の長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)がパナマ運河の港の運営権を米資産運用大手ブラックロック率いるコンソーシアムに売却する計画を注視しており、計画の関係者は反トラスト法審査の回避を試みるべきではないとする声明を出した。パナマ運河のバルボア港で3月撮影(2025年 ロイター/Enea Lebrun)
[北京 27日 ロイター] - 中国の独占禁止当局である国家市場監督管理総局(SAMR)は27日、香港の長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)がパナマ運河の港の運営権を米資産運用大手ブラックロック率いるコンソーシアムに売却する計画を注視しており、計画の関係者は反トラスト法審査の回避を試みるべきではないとする声明を出した。
SAMRは「いかなる事業の集中も、承認なしで実施されてはならない。さもなければ法的責任を追求されるだろう」とした。
16日付の米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは、パナマ運河の2つの港を巡る対立が解決され、ブラックロックのコンソーシアムに加わっているスイスの船会社MSCが売却契約の大半を実行に移すための協議を行ったと報じていた。SAMRの声明は、この記事に反応したものだ。
米中貿易摩擦が激化する中、長江和記実業によるパナマ運河の港の売却計画は政治問題化し、パナマ運河の運営を取り返したいと繰り返し主張するトランプ米大統領は、長江和記実業による売却計画を賞賛する一方、中国国営メディアは「裏切り」だと批判している。