ローマ教皇死去に中東信徒からも悼む声、ガザ教区に「毎晩電話」

パレスチナ自治区ガザのカトリック小教区信徒らは4月21日、ローマ教皇フランシスコの死去を受けて「胸が張り裂ける思い」と表明した。写真は同日、ガザの聖家族教会で撮影(2025年 ロイター/Dawoud Abu Alkas)
Nidal al-Mughrabi Maya Gebeily
[カイロ/ベイルート 21日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザのカトリック小教区信徒らは21日、ローマ教皇フランシスコの死去を受けて「胸が張り裂ける思い」と表明した。
教皇は壊滅的な被害を受けているガザの平和を訴えるとともに、2023年10月の戦闘開始から毎晩電話をかけ、聖職者だけでなく室内の全員に「私は共にいる」などと語りかけていたという。
中東全域でも、パレスチナ、レバノン、シリアのカトリック・東方正教会のキリスト教徒が、戦争、災害、苦難、迫害に直面する中で教皇は常に関わり、慰めになってくれたと称賛した。
ガザの聖家族教会緊急委員会のジョージ・アントン委員長はロイターに「われわれは、勇敢であり、忍耐し、強くある方法を日々教えてくれた聖人を失った。この小さな群れを守るため、毎日全方向で戦ってくれた方を失った」と述べた。
小教区の聖家族教会のガブリエル・ロマネッリ主任司祭はバチカン・ニュース・サービスに対し、教皇からの最後の電話は19日夜で、「われわれのために祈っていると述べ、われわれを祝福し、われわれの祈りに感謝すると語られた」と述べた。
教皇は復活祭の20日、最後となった公式メッセージでガザの平和を訴え、戦闘当事者らに「停戦を働きかけ、人質を解放し、将来の平和を渇望する飢えた人々の助けになってほしい」と呼びかけた。