ニュース速報
ワールド

イスラエル軍、停戦合意でもガザの緩衝地帯から撤退せず=国防相

2025年04月17日(木)09時21分

 4月16日、イスラエルのカッツ国防相は、パレスチナ自治区ガザでの和平合意が成立した場合でも、イスラエル軍はガザの「緩衝地帯」に駐留を続けると表明した。写真は、イスラエル側から見たガザから立ち上る煙。4月14日、イスラエルとガザの国境で撮影(2025年 ロイター/Amir Cohen)

James Mackenzie Nidal al-Mughrabi

[エルサレム/カイロ 16日 ロイター] - イスラエルのカッツ国防相は16日、パレスチナ自治区ガザでの和平合意が成立した場合でも、イスラエル軍はガザの「緩衝地帯」に駐留を続けると表明した。

イスラエル軍は先月、軍事作戦を再開して以来、ガザで地元住民の立ち入りを禁じる「緩衝地帯」を拡大させている。

カッツ氏は軍司令官らとの会談後に声明を発表し、「これまでとは異なりイスラエル軍は掃討・占領した地域から撤退することはない」と明言した。

「ガザにおけるいかなる一時的または恒久的な(停戦)状況下においても、イスラエル軍は住民と敵との間の緩衝地帯に留まる。レバノンやシリアと同様だ」と述べた。

イスラエル軍は現在、ガザの30%を支配していると発表している。

イスラエルは3月上旬からガザへの救援物資の搬入を阻止している。カッツ氏は民間企業が将来的に援助物資を配布するためのインフラを整備中だとしながらも、封鎖を続ける方針を示した。

またイスラエルはガザ地区からの移住を希望する住民に移動の許可を与える計画を模索すると述べた。

イスラエルは停戦の条件としてガザのイスラム組織ハマスの武装解除を求めている。一方、ハマスは武装解除を拒否し、イスラエル軍の撤退を要求している。

ハマスは16日の声明で、「戦争の停止、部隊の完全な撤退、封鎖の解除、復興の開始について実質的な保証のない停戦は政治的なわなだ」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

焦点:アサド氏逃亡劇の内幕、現金や機密情報を秘密裏

ワールド

米、クリミアのロシア領認定の用意 ウクライナ和平で

ワールド

トランプ氏、ウクライナ和平仲介撤退の可能性明言 進

ビジネス

トランプ氏が解任「検討中」とNEC委員長、強まるF
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇した「透けレギンス」投稿にネット騒然
  • 2
    【クイズ】売上高が世界1位の「半導体ベンダー」はどこ? ついに首位交代!
  • 3
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 4
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 5
    「2つの顔」を持つ白色矮星を新たに発見!磁場が作る…
  • 6
    300マイル走破で足がこうなる...ウルトラランナーの…
  • 7
    今のアメリカは「文革期の中国」と同じ...中国人すら…
  • 8
    「100歳まで食・酒を楽しもう」肝機能が復活! 脂肪…
  • 9
    トランプ関税 90日後の世界──不透明な中でも見えてき…
  • 10
    米経済への悪影響も大きい「トランプ関税」...なぜ、…
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ? 1位は意外にも...!?
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 5
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 6
    しゃがんだ瞬間...「えっ全部見えてる?」ジムで遭遇…
  • 7
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 8
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    【渡航注意】今のアメリカでうっかり捕まれば、裁判…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 6
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった.…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 8
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中