アルミ、第3四半期に2000ドルに下落か 米関税拡大で=米ゴールドマン

米金融大手ゴールドマン・サックスは14日、2025年のアルミニウム価格見通しを下方修正した。写真は中国・安徽省のアルミ製品工場、2月撮影(2025年 ロイター/China Daily)
[14日 ロイター] - 米金融大手ゴールドマン・サックスは14日、2025年のアルミニウム価格見通しを下方修正した。トランプ米政権による関税率の大幅引き上げに伴い、同社エコノミストらが世界経済の成長見通しを引き下げたことを受けてアルミ予想も見直した。
同社は顧客向けノートで「現時点では、月間平均アルミ価格が25年第3・四半期に1トン当たり2000ドルに下落すると予想している」と指摘した。12月までに2300ドルに反発する見込みだが、以前の予測2650ドルを下回る。
ロンドン金属取引所(LME)のアルミニウム先物価格は14日GMT1300時点で、約2392ドルで取引された。
ゴールドマン・サックスは、25年の世界アルミ供給見通しが58万トンの過剰になるとの予測も明らかにした。従来の7万6000トンの不足予想から一転した。
世界全体のアルミ需要見通しを下方修正したことが要因。従来、25年は前年比2.6%増だったが1.1%増に、26年も2.4%増から2.3%増に予想それぞれを引き下げた。
同社は価格が2026年以降上昇すると見込むものの、上昇幅は以前の予測よりも小さいと指摘した。今年から来年にかけて供給余剰が続くためという。
26年12月の予想は2720ドルで、従来の3100ドルを下回る。27年は平均価格は約2800ドルで72万2000トンの供給不足に陥ると予測した。