米政府、対外人道支援の一部を復活=関係筋

トランプ米政権は8日、打ち切りを発表した対外支援プログラムのうち、少なくとも6件の緊急食糧支援を復活させた。2月21日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Brian Snyder)
[ワシントン 8日 ロイター] - トランプ米政権は8日、打ち切りを発表した対外支援プログラムのうち、少なくとも6件の緊急食糧支援を復活させた。6人の関係筋が明らかにした。政権は対外支援をあわただしく停止しては復活させ、国際人道支援計画を混乱させている。
米国際開発局(USAID)のルウィン副局長代行は同日、職員向けの電子メールで、レバノン、シリア、ソマリア、ヨルダン、イラク、エクアドルの6カ国における国連の世界食糧計画(WFP)プログラムへの支援復活を要請した。
政権は、国連・国際移住機関(IOM)の太平洋地域プログラムに対する支援4件も復活させた。
ルウィン氏は電子メールで「支援について行ったり来たりして申し訳ない」と職員に謝罪し、「私の失敗であり、私が責任を取る」とした。
ロイターは7日、政権がアフガニスタン、イエメン、ソマリア、シリアを含む10数カ国に対する人道支援13億ドルを停止したと報じていた。米政府はアフガンとイエメンへの支援は復活させていない。
関係筋2人によると、支援復活は政権内部および議会からの圧力を受けたもの。
WFPは7日、米政府から14カ国向けの緊急食糧支援への資金提供打ち切りを通告されたとし、「実施されれば、極度の飢餓に直面する数百万人の人々への死刑宣告に等しい」と危機感を示していた。