原油先物は下落、トランプ大統領の対ロ追加制裁警告でも

週明けアジア時間の原油先物価格は下落している。トランプ米大統領がウクライナ停戦交渉を巡り、ロシアのプーチン大統領に腹を立てていると述べた。写真は2022年8月、ロシアのナホトカで撮影(2025年 ロイター/Tatiana Meel)
[東京 31日 ロイター] - 週明けアジア時間の原油先物価格は下落している。トランプ米大統領がウクライナ停戦交渉を巡り、ロシアのプーチン大統領に腹を立てていると述べた。
トランプ氏は30日、NBCニュースの電話インタビューで、ウクライナ戦争終結に向けた自身の取り組みをロシアが妨害していると感じれば、ロシア産原油の買い手に25─50%の関税を課すと警告した。
0028GMT(日本時間午前9時28分)時点で、北海ブレント先物6月限は0.17ドル(0.2%)安の1バレル=72.59ドル。米WTI先物は0.18ドル(0.3%)安の69.18ドル。北海ブレント先物の期近限月は0.08ドル(0.1%)高の73.71ドル。
両指標とも先週末は下落したが、週間では3週続伸した。
野村証券の高島雄貴エコノミストは、トランプ氏の発言は原油価格を押し上げるはずのものだが、その実現可能性への疑念や、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」が4月から始める増産を背景に投資家は慎重な姿勢を保っていると指摘。WTIは当面、65─75ドルの範囲にとどまると予想した。
ロイターは先週、OPECプラスが5月も4月に続いて予定通り増産を実施する公算が大きいと報じた。