日中外相が会談、水産物の輸入再開「進展を確認」と岩屋氏

岩屋毅外相(写真右)は22日午後、中国の王毅外相(左)との会談後に記者団の取材に応じ、福島第1原発の処理水放出以降に中国が停止した日本産水産物の輸入再開について、「再開に向けた関連プロセスの進展を確認できた」と語った。 3月22日、東京で撮影(2025年 代表撮影)
Nobuhiro Kubo
[東京 22日 ロイター] - 岩屋毅外相は22日午後、中国の王毅外相との会談後に記者団の取材に応じ、福島第1原発の処理水放出以降に中国が停止した日本産水産物の輸入再開について、「再開に向けた関連プロセスの進展を確認できた」と語った。再開時期の具体的なめどには触れなかった。
岩屋外相は「昨年9月に発表した日中間の共有された認識が着実に履行されていることを共に評価した上で、輸入再開に向けた関連の協議を推進していくことで一致した」と述べた。コメや牛肉など農産物の対中輸出についても早期の再開・拡大を求めたことを明らかにした。
会談では王外相から、自衛隊の統合幕僚長を務めた岩崎茂氏が台湾行政院の政務顧問に任命されたことについて提起があったという。岩屋外相は記者団に対し、「日本政府として関与したものではないと説明した」と語った。
岩屋外相はこの日、都内で中国、韓国との3カ国外相会談に出席。その後、韓国の趙兌烈外相、中国の王外相とそれぞれ会談した。いずれの会談も、トランプ米政権については主たる議題にならなかったものの、趙外相とは「引き続き日韓米で緊密に連携していくこと、米国ともしっかりと意思疎通を互いにしていくことで一致した」という。