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スイスの武器輸出が2年連続前年比マイナス、再輸出規制が影響か

2025年03月12日(水)11時46分

 3月11日、スイス経済省経済事務局(SECO)が発表した2024年の武器輸出総額は6億6500万スイスフラン(7億5474万ドル)と、前年比5%減少し、23年の27%に続く2年連続のマイナスを記録した。写真はスイス軍のFAS90ライフル。スイスのロモンで2019年5月撮影(2025 ロイター/Denis Balibouse)

John Revill

[ベルン 11日 ロイター] - スイス経済省経済事務局(SECO)が11日発表した2024年の武器輸出総額は6億6500万スイスフラン(7億5474万ドル)と、前年比5%減少し、23年の27%に続く2年連続のマイナスを記録した。

SECOによると、過去に売却した武器をウクライナなどの戦争地域に再輸出することを禁じる法令がある程度影響した可能性があるという。

永世中立を掲げるスイスは、紛争当時国への直接的な武器売却ができないほか、以前に売却した武器、例えばドイツが買い手となった対空ミサイルをウクライナに売ることも認めていない。

このため欧州各国がウクライナ向け軍事支援強化を目指す中で、スイス製武器の最大口購入者となっているドイツは幾つかの調達入札からスイス企業を除外。オランダとデンマークも発注を停止した。

SECOは、各国がスイスの武器を敬遠し続ければ、国内武器産業はさらに地盤沈下しかねないと指摘。スイスの武器輸出や軍事的知識の減少は国防軍にとってだけでなく、スイスの安全保障政策にも問題になりかねないとの懸念を示した。

業界団体からも「欧州で防衛費が大幅に増額されるのにスイスは商機を逃がしてしまう」と政府に状況改善を求める声が出ている。

ロイター
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