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ユーロ圏インフレ、貿易・防衛ショックで増幅リスク=ECB総裁

2025年03月12日(水)19時33分

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁(写真)は12日、ユーロ圏経済は貿易、防衛、気候問題に起因するショックに直面しており、これらがインフレ率の変動を増幅させ、物価の伸びがより粘着性を持つリスクを高めていると述べた。6日撮影。(2025年 ロイター/Jana Rodenbusch/File Photo)

[フランクフルト 12日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は12日、ユーロ圏経済は貿易、防衛、気候問題に起因するショックに直面しており、これらがインフレ率の変動を増幅させ、物価の伸びがより粘着性を持つリスクを高めていると述べた。

ECBが2%のインフレ目標を維持し、さまざまなショックへの対応方法を説明することが不可欠とした。

フランクフルトで講演し、「ここ数年、特にここ数週間、われわれの期待は見事に裏切られている」と発言。「ほんの数カ月前には考えられなかったような政治的決定を目の当たりにしている」と述べた。

貿易の分断はより大規模で破壊的な価格変動につながり、防衛費の増額と同様、基本的にインフレ率の上昇につながる可能性があるものの、そうしたショックが互いに弱め合うことで物価上昇圧力を消滅させるリスクも同様にあると主張した。

ラガルド総裁は、ECBには何ができて何ができないかを明確にしなければならないと表明。ショックが政策にどのような影響を与えるかを企業や家計が常に把握できるよう、「われわれは反応関数、特に状況の変化によってどのような影響を受ける可能性があるか、どのようなデータに注目するかを明確にすることができる」と語った。

ロイター
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