米ユタ州が水道水のフッ素添加禁止へ、全米初 政権の反対方針受け

3月11日、米ユタ州のコックス知事(写真)は、公共水道システムでのフッ素使用を禁止する法案に署名すると表明した。写真は米ワシントンで昨年2月撮影(2025 ロイター/Amanda Andrade-Rhoades)
Brad Brooks
[11日 ロイター] - 米ユタ州のコックス知事は、公共水道システムでのフッ素使用を禁止する法案に署名すると表明した。実現すれば、全米初の禁止例となる。
フッ素は歯のエナメル質強化による衛生促進を目的として水道水に添加されているが、使用の是非が何十年も一部の州で政治争点となっている。
ユタ州での禁止は、ケネディ厚生長官の就任を受けたもので、5月初旬に開始する予定。ケネディ氏は公共水道へのフッ素添加に反対しているほか、トランプ大統領が使用中止を求めると述べている。
コックス氏は先週末、州のテレビ局ABC4とのインタビューで「この法案については強い思い入れもそれほどの関心もないが、署名するつもりだ」と述べた。
法案の筆頭提案者であるユタ州のステファニー・グリシアス下院議員は、法制化によりフッ素で歯を保護したい人に対して薬剤師の処方が可能になると指摘。
「体内にどんな処方薬を入れるかは個人の選択だと私は考える。フッ化物は連邦政府により処方薬として規制されている」などと電子メールで述べた。