米、イランへの圧力強化 イラクの電力輸入制裁免除打ち切り

3月8日、トランプ米政権はイランからの電力輸入に対するイラクへの制裁免除措置を取り消したと、米国務省の報道官が明らかにした。イランの核兵器保有阻止に向けたトランプ政権の「最大限の圧力」政策の一環。写真はイラン国旗とトランプ大統領の模型。1月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Humeyra Pamuk
[ワシントン 8日 ロイター] - トランプ米政権は8日、イランからの電力輸入に対するイラクへの制裁免除措置を取り消したと、米国務省の報道官が明らかにした。イランの核兵器保有阻止に向けたトランプ政権の「最大限の圧力」政策の一環。
免除措置は8日に期限を迎えたが、トランプ政権は更新しなかった。報道官はこのたび更新を見送った理由として「イランにいかなる経済的・財政的な恩恵も許さないことを保証するため」と説明している。
トランプ氏は1月に大統領に返り咲いた後、イランに対する「最大限の圧力」政策を復活させることを盛り込んだ大統領覚書に署名した。第1次政権時には、イラン核合意からの離脱を決定した。
トランプ氏は第1次政権時の2018年、イランのエネルギー輸出に対する制裁を再導入した際、一部輸入国に免除を認めた。その後、第1次トランプ政権とバイデン政権は免除措置を繰り返し延長してきた。
国務省報道官は今回、制裁免除を打ち切るにあたって「イラク政府に対して、イランのエネルギー源への依存をできるだけ早く解消するよう求める。イランは信頼できないエネルギー供給国だ」などと訴えた。