米との直接協議、米国人人質解放に焦点=ハマス幹部

イスラム組織ハマスの幹部は9日、米国のボーラー人質担当特使との最近の会談で、米国とイスラエルの二重国籍を持つ人質の解放を焦点に協議を行ったとロイターに明らかにした。写真はハマスに拘束された米国系イスラエル人エダン・アレクサンダーさんの解放を呼びかける看板。米ニュージャージー州で昨年12月撮影(2025年 ロイター/Stephani Spindel)
Nidal al-Mughrabi
[カイロ 9日 ロイター] - イスラム組織ハマスの幹部は9日、米国のボーラー人質担当特使との最近の会談で、米国とイスラエルの二重国籍を持つ人質の解放を焦点に協議を行ったとロイターに明らかにした。
ハマス指導者の政治顧問タヘル・アル・ノノ氏は、過去1週間にカタールの首都ドーハで米国と異例の直接協議を行ったことを認めた。
「二重国籍を持つ人質のうち1人の解放に焦点を当てた会談がドーハで既に数回行われた。われわれはパレスチナ人の利益にかなう形で前向きかつ柔軟に対処した」と述べた。
イスラエルとハマスの戦争終結に向けた段階的な合意の履行をどのように見届けるかについても話し合ったとし、「これらの協議の枠組みの中で当該人質を解放することに反対しないと米代表団に伝えた」と語った。
ボーラー氏は9日、CNNで協議は「非常に有益」だったと発言。イスラエルのテレビ局N12のインタビューでは、トランプ政権は残る人質59人全員の解放と戦争終結に注力していると述べ、「今後数週間で何らかの動きがあり、人質が帰還する可能性がある」との見方を示した。