ウクライナ首相、米支援停止受け関係維持に全力 鉱物協定に望み

ウクライナのシュミハリ首相(写真)は4日、米国が同国への軍事支援を一時停止したことを受け、米国との関係維持に全力を尽くすと述べた。キーウで4日撮影(2025年 ロイター/Alina Smutko)
Olena Harmash
[4日 ロイター] - ウクライナのシュミハリ首相は4日、米国が同国への軍事支援を一時停止したことを受け、米国との関係維持に全力を尽くすと述べた。
シュミハリ首相は会見で、前線部隊に物資を供給する手段をなお有すると述べる一方で、米国の軍事支援は貴重で、何千人もの命を救ったとし、米国との関係維持に全力を尽くす方針を示した。
「われわれは、あらゆる利用可能な手段を通じて、冷静に米国と協力を続ける」と述べ、「われわれの計画はただ一つ、勝利し、生き残ることだ」と語った。
また、「われわれは経済を基盤とした実際的な協力の機会を模索しており、特に共同で投資基金を設立する合意を重視する。これに署名し、この方向に進む用意がある」とし、米にウクライナの希土類(レアアース)や重要鉱物へのアクセスを可能にする協定に署名する用意があると述べた。
ただ、鉱物資源協定の締結時期については言及しなかった。先週のトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談が物別れに終わったため、米国との協定締結は疑問視されている。
シュミハリ首相によると、ウクライナは昨年、国内の兵器需要の約30%を国内生産で賄った。今年は生産量を50%まで増やす計画だという。
具体的には、ドローン生産を2024年の約100万台から今年は約250万台に増やす計画。砲弾などの生産も増やす予定としている。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は、詳細を確認していないとした上で、米の支援一時停止は平和に向けた最善の貢献となると述べた。