ニュース速報
ワールド

ウクライナ首相、米支援停止受け関係維持に全力 鉱物協定に望み

2025年03月05日(水)01時11分

 ウクライナのシュミハリ首相(写真)は4日、米国が同国への軍事支援を一時停止したことを受け、米国との関係維持に全力を尽くすと述べた。キーウで4日撮影(2025年 ロイター/Alina Smutko)

Olena Harmash

[4日 ロイター] - ウクライナのシュミハリ首相は4日、米国が同国への軍事支援を一時停止したことを受け、米国との関係維持に全力を尽くすと述べた。

シュミハリ首相は会見で、前線部隊に物資を供給する手段をなお有すると述べる一方で、米国の軍事支援は貴重で、何千人もの命を救ったとし、米国との関係維持に全力を尽くす方針を示した。

「われわれは、あらゆる利用可能な手段を通じて、冷静に米国と協力を続ける」と述べ、「われわれの計画はただ一つ、勝利し、生き残ることだ」と語った。

また、「われわれは経済を基盤とした実際的な協力の機会を模索しており、特に共同で投資基金を設立する合意を重視する。これに署名し、この方向に進む用意がある」とし、米にウクライナの希土類(レアアース)や重要鉱物へのアクセスを可能にする協定に署名する用意があると述べた。

ただ、鉱物資源協定の締結時期については言及しなかった。先週のトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談が物別れに終わったため、米国との協定締結は疑問視されている。

シュミハリ首相によると、ウクライナは昨年、国内の兵器需要の約30%を国内生産で賄った。今年は生産量を50%まで増やす計画だという。

具体的には、ドローン生産を2024年の約100万台から今年は約250万台に増やす計画。砲弾などの生産も増やす予定としている。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、詳細を確認していないとした上で、米の支援一時停止は平和に向けた最善の貢献となると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ウクライナ首相、米支援停止受け関係維持に全力 鉱物

ワールド

米国務省、フーシ派を「外国テロ組織」に再指定

ビジネス

米小売大手、関税の影響懸念 「農産品は数日で価格上

ワールド

アングル:欧州企業、トランプ関税第2波に備え 「プ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
2025年3月11日号(3/ 4発売)

ジャンルと時空を超えて世界を熱狂させる新時代ピアニストの「軌跡」を追う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 2
    アメリカで牛肉さらに値上がりか...原因はトランプ政権の対カナダ25%関税
  • 3
    「浅い」主張ばかり...伊藤詩織の映画『Black Box Diaries』論争に欠けている「本当の問題」
  • 4
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 5
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 6
    バンス副大統領の『ヒルビリー・エレジー』が禁書に…
  • 7
    米大統領執務室での「公開口論」で、ゼレンスキーは…
  • 8
    「70年代の日本」を彷彿...発展を謳歌する「これから…
  • 9
    米ウクライナ首脳会談「決裂」...米国内の反応 「ト…
  • 10
    ニンジンが糖尿病の「予防と治療」に効果ある可能性…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 4
    ニンジンが糖尿病の「予防と治療」に効果ある可能性…
  • 5
    イーロン・マスクのDOGEからグーグルやアマゾン出身…
  • 6
    「浅い」主張ばかり...伊藤詩織の映画『Black Box Di…
  • 7
    アメリカで牛肉さらに値上がりか...原因はトランプ政…
  • 8
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 9
    富裕層を知り尽くした辞めゴールドマンが「避けたほ…
  • 10
    ボブ・ディランは不潔で嫌な奴、シャラメの演技は笑…
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中