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トランプ氏指名の首都地検トップ代行、全ての銃器犯罪の起訴命令

2025年03月04日(火)09時30分

3月3日、トランプ米大統領が指名した首都ワシントン連邦地検のエド・マーティン検事正代行が3日、全ての銃器犯罪を起訴し、被告全員の公判前勾留を検討するように命じたことが、ロイターが確認した内部文書で分かった。写真は法務省のロゴ。ワシントンで2021年5月撮影(2025年 ロイター/Andrew Kelly)

[ワシントン 3日 ロイター] - トランプ米大統領が指名した首都ワシントン連邦地検のエド・マーティン検事正代行が3日、全ての銃器犯罪を起訴し、被告全員の公判前勾留を検討するように命じたことが、ロイターが確認した内部文書で分かった。

マーティン氏が「(ワシントン)DCを再び安全に」と呼ぶ新たな取り組みの一環で、文書で「私たちは連邦地裁を訴訟であふれさせる。私たちの街を安全にするためだ」と記した。

地検の報道担当者はコメントを控えた。

マーティン氏は先週、不正行為や公務員の汚職、公民権などを担当する部署や、銃器や麻薬密売、児童搾取に関する事件を監督していた複数の上級幹部を降格にした。

マーティン氏は、2020年の大統領選でトランプ氏が敗北したのは広範な不正行為の結果だとする虚偽主張に加担し、支持者らが21年1月6日に連邦議会議事堂を襲撃した事件にも立ち会った。政治的暴言をした議員を調査すると脅迫し、トランプ氏側近の実業家イーロン・マスク氏の命令を受けた犯罪調査を始める予定だと語っている。

ワシントン連邦地検を巡っては2月、刑事部門トップだったデニス・チャン氏が辞任。同氏は民主党のバイデン前政権が環境保護局(EPA)に支給した助成金について、証拠がないにもかかわらず捜査して助成金を凍結するように圧力をかけられたと証言した。

ロイターが確認した内部メールによると、マーティン氏は3日、チャン氏の後任に司法省麻薬・危険ドラッグ部門のジョナサン・ホーノック検事が就任すると明かした。

マーティン氏の文書は、ホーノック氏の許可がない限り、検事が銃器犯罪の起訴を拒否することを禁じると命令。また、判事補が公判前勾留の要請を却下した場合、検事は不服を申し立てなければならないとした。

ロイター
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