情報BOX:米ウクライナ決裂、米議員の反応さまざま 「無礼」「米国の恥」
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トランプ米大統領は28日、ウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談したが、ロシアへの対応などを巡り厳しい口論となり決裂した。米議員からは「無礼」「米国の恥」などさまざまな声が聞かれた。写真は共和党のグラハム上院議員(2025年 ロイター/Nathan Howard)
[28日 ロイター] - トランプ米大統領は28日、ウクライナのゼレンスキー大統領とホワイトハウスで会談した。ウクライナの鉱物資源の権益に関する合意文書に署名する予定だったが、ロシアへの対応などを巡り厳しい口論となり、会談は決裂。合意文書には署名されず、共同記者会見も中止となった。
以下は米議員やその他政府高官のコメント。
◎ウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)
トランプ氏は和平を実現しようとしており、この経済取引もその一環だった。ところが、ゼレンスキー氏は米大統領執務室にやってきて、ウクライナ防衛への米国の貢献を軽視し、わが国を軽んじることを選んだ。要求を突きつける間に、あまりにも多くの人々が亡くなっている。
◎マッコール下院外交委員会名誉委員長(共和党)
私は、ウクライナがロシアのさらなる侵略から解放されることを保証する、ウクライナにおける真の永続的な和平を達成できることに、依然として希望を抱いている。ゼレンスキー氏に鉱物資源取引に直ちに署名するよう求める。これは、米国とウクライナの経済的パートナーシップを構築するもので、この取引を成立させることは双方の利益になる。
◎グラハム上院議員(共和党)
米大統領執務室で見たことは無礼であり、二度とゼレンスキー氏とビジネスができるかどうか分からない。彼は辞任して、われわれがビジネスができる誰か別の人物を送り込むか、彼自身が変わる必要がある。
◎ベーコン下院議員(共和党)
米国の外交政策にとって最悪の日だ。ウクライナは独立、自由市場、法の支配を望んでおり、西側の一部になりたがっている。ロシアはわれわれと西側の価値観を嫌っている。われわれは自由を支持していることを明確にすべきだ。
◎上院外交委員会の民主党トップ、シャヒーン議員
大統領がウクライナにおけるわれわれのコミットメントから離れようとしているのを見るのは憂慮すべきこと。トランプ氏はロシアのプーチン大統領がいかに殺人的な独裁者であるか理解していないようだ。
◎ハガティ共和党上院議員(第1次トランプ政権の駐日大使)
米国が(ウクライナを支援することは)もはや当然視されることはないだろう。この4年間と現在との違いははこれ以上ないほど明確だ。サンキュー、大統領。
◎ノーマン下院議員(共和党)
これこそ、米国民を第一に考える強力なリーダーシップだ。わが国のために立ち上がってくれたトランプ氏とバンス副大統領に感謝する。
◎ジェフリーズ民主党下院院内総務
トランプ大統領とその政権は世界の舞台で米国に恥をかかせ続けている。今日のホワイトハウスでのウクライナ大統領との会談はひどいもので、残忍な独裁者であるロシアのプーチン大統領を増長させるだけだ。米はロシアの侵略に報い、プーチン氏に譲歩し続けてはならない。
ゼレンスキー氏とウクライナ国民は3年間、民主主義、自由、真実の側に立ってきた。彼らの成功は米国の国家安全保障上の利益につながる。われわれは、勝利が得られるまで、ウクライナと共にあるべきだ。
◎リード民主党議員(上院軍事委員会の有力メンバー)
今日の大統領執務室での光景は、政治的な奇襲であり、米国のリーダーシップの恥ずべき失敗だった。
ゼレンスキー大統領とウクライナの人々は、自分たちの命と存続をかけて戦っている。トランプ氏やバンス氏とは異なり、私はウクライナに行き、ロシアのプーチン大統領が罪のない人々にもたらした死と破壊を目の当たりにした。ウクライナとわれわれの同盟国を馬鹿にすることは、プーチン氏を利するだけの茶番だ。
さらに、今日の残酷で無慈悲な態度は、世界における米国の地位に大きな害を与える。トランプ氏とバンス氏は、米国は信用できないと世界に発信している。敵対国も同盟国も注目するだろう。
◎下院外交委員会のミークス少数党筆頭理事(民主党)
自由世界のリーダーであるはずの人物が、大統領執務室でかんしゃくを起こし、国家の存続をかけて戦う戦時中の大統領に暴言を吐くのを、世界中が目撃した。トランプ氏とバンス氏の暴挙は、米国の利益を増進させるものでも、ウクライナを公正で持続可能な平和に近づけるものでもなかった。