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ギリシャで数十万人がスト、列車事故から2年 政府対応に抗議

2025年03月01日(土)05時14分

ギリシャで50人を超える犠牲者を出した列車事故から2年となった28日、数十万人がストライキに参加し、アテネなどで抗議デモを行った。写真は2月28日、アテネで行われた抗議デモ(2025年 ロイター/Louiza Vradi)

(見出しを修正して再送します)

Edward McAllister Renee Maltezou

[アテネ 28日 ロイター] - ギリシャで50人を超える犠牲者を出した列車事故から2年となった28日、数十万人がストライキに参加し、アテネなどで抗議デモを行った。

2023年2月28日、ギリシャ中部で多くの学生を乗せた旅客列車と貨物列車が衝突し、57人が死亡した。 事故までの数十年前のほか、事故後もインフラ整備が放置されてきたとして、デモ参加者から「政府は正義のために何もしていない」、「事故ではなく殺人だ」との声が挙がった。

数年ぶりとなる大規模の抗議活動では、事故に関する政府の対応を批判。アテネでは、若者らが警察に火炎瓶を投げつけ、議事堂のバリケードを突破しようと試みた。

警察側は催涙ガスや放水銃を使用し、衝突は周辺地区に広がった。第2の都市テッサロニキでも衝突が発生した。当局によると、アテネだけで80人以上が拘束され、5人が負傷した。

ミツォタキス首相率いる政権は、政治責任に関する議会調査を開始していないとして、犠牲者の遺族から繰り返し批判されてきた。ミツォタキス氏は28日、政府は鉄道網の近代化と安全性の向上に取り組むとSNS(交流サイト)のフェイスブックに投稿した。

事故原因となった安全上の対策がなお不十分との調査がある一方、司法調査は完了していない。来週、議会で政治責任を調査する委員会を設置するかどうかが議論される見込み。

医師、弁護士、教師のほか、船員や列車運転士が追悼のため24時間のゼネストを実施。航空管制官も加わったことで、国際線・国内線いずれも全便が欠航した。

ロイター
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