自公維が予算修正で正式合意、年度内成立へ道筋 「重い判断」と前原氏
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2月25日、石破茂首相(自民党総裁)と公明党の斎藤鉄夫代表、日本維新の会の吉村洋文共同代表は25日の党首会談で、2025年度予算案修正で正式に合意した。写真は国会議事堂。2021年5月撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Yoshifumi Takemoto Takaya Yamaguchi
[東京 25日 ロイター] - 石破茂首相(自民党総裁)と公明党の斎藤鉄夫代表、日本維新の会の吉村洋文共同代表は25日の党首会談で、2025年度予算案修正で正式に合意した。高校無償化や社会保険料引き下げで折り合いをつけ、予算の年度内成立に道筋をつけた。
3党党首が会談し、合意文書に署名した。石破総裁は「精力的に粘り強く協議いただき、合意にこぎ着けた。心から敬意を表する」と言及。「与野党の建設的な協議と合意は意義深い。合意事項の実現に向け、責任と誠意をもって対応する」と述べた。
3党党首会談に先立ち、維新は25日午前に緊急役員会を開催。自民、公明両党との予算修正案を了承した。役員会後に両院議員総会を開き、党議拘束を伴う予算案への賛否を協議した。
正午すぎから協議を始めた両院議員総会は2度の休憩を挟み、午後5時過ぎに終了した。両院議員総会では「よくここまでまとめた」との声があがる一方、「まだまだこれでは(予算案に賛成するには)足りない」との意見も出た。柳ケ瀬裕文議員1人が反対の意向を表明した。
前原誠司共同代表は両院議員総会後、「野党でありながら本予算に賛成する重い決断。一人でよく収まったというのが感想」と報道陣に語った。柳ケ瀬氏が予算案賛成に回るかは「党で決まったものには同じ方向で行動いただけると確信している」と述べた。
国会筋によると、25年度予算案が自然成立する3月2日までの衆院通過は厳しい情勢。一方、政府内には「3日に通過させ淡々と審議を重ねれば、年度内の成立は十分見通せる」(関係者)との見方がある。
自民、公明、維新3党の合意を経ても、自民、公明両党は国民民主党、立憲民主党との修正協議を継続するとみられる。