ロシア中銀、主要政策金利21%に据え置き
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ロシア中央銀行は14日の理事会で、主要政策金利を21%に据え置くことを決めた。写真は2023年8月、ロシア中銀前で撮影(2025年 ロイター/Shamil Zhumatov)
Elena Fabrichnaya Gleb Bryanski
[モスクワ 14日 ロイター] - ロシア中央銀行は14日の理事会で、主要政策金利を21%に据え置くことを決めた。ただ、中銀は2025年のインフレ率見通しを7.0─8.0%と、従来の4.5─5.0%から大幅に引き上げた。
インフレ率は26年に目標の4.0%になり「その後も目標を維持する」との見方を示したものの、「中期的には、インフレリスクは依然として上向きにある」とも言及した。25年の成長予測は0.5%ポイント引き上げ、1.0─2.0%とした。25年の平均政策金利見通しについては17─20%から19─22%に引き上げた。
ロシア中銀のナビウリナ総裁は理事会後の記者会見で、ウクライナとの戦闘終結を考慮することは時期尚早だと述べた。ロシアには、ウクライナへの侵攻に対する西側諸国からの経済制裁が続いている。24年にインフレ率が9.5%に達するなどする中、ロシア中銀は物価安定に向けて、24年10月に政策金利の21%への引き上げを決めた。これに対して、高金利が経済を停滞させているとして産業界から強い批判が出ていた。
米ロ協議への市場の期待から、ルーブルは今年1月以降、約20%上昇。トランプ米大統領とロシアのプーチン大統領の電話会談後、ルーブルは買われ、株式市場も上昇した。ルーブル高はインフレ抑制につながる可能性がある。
ロシア中銀は声明でルーブルの急上昇には言及しなかったが、今回の決定の要因として「融資の冷え込み」を挙げた。
金利据え置きは、ロイターがまとめた市場予想と一致した。アナリストからは25年後半に利上げの可能性があるとの指摘もある。
ロシア中銀は次回の金融政策決定の会合を3月21日に開く。