ウクライナ抜きの和平合意「受け入れられず」、ゼレンスキー氏が強調
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ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、ロシアと米国がウクライナ抜きでウクライナを巡る二国間の合意を結ぶことは受け入れられないとし、戦争終結を巡る交渉には欧州も参加しなければならないとの考えを示した。同日撮影(2025年 ロイター/Gleb Garanich)
[キーウ 13日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、ロシアと米国がウクライナ抜きでウクライナを巡る二国間の合意を結ぶことは受け入れられないとし、戦争終結を巡る交渉には欧州も参加しなければならないとの考えを示した。
ゼレンスキー氏はドイツ南部で開かれるミュンヘン安全保障会議に向かう途上、記者団に対し「独立国家として、ウクライナ抜きの合意は一切受け入れることはできない」と表明。ロシアのプーチン大統領は米国との二国間交渉に持ち込もうとしていると指摘した上で、「プーチン氏が思い描く計画通りに事態を進ませないことが重要だ」と述べた。
その上で、米国がロシアと協議を開始する前に、米国とウクライナが戦争終結に向けた計画を策定することが重要との考えを示した。
トランプ米大統領は12日、プーチン氏と電話会談を行い、ウクライナでの戦争終結に向けた交渉を直ちに開始することで合意したと表明。トランプ氏はプーチン氏との電話会談後にゼレンスキー氏と電話会談を行った。
ゼレンスキー氏は、トランプ氏が自身より先にプーチン氏と電話会談を行ったことは「不快」だったとしながらも、米国の優先順位を示すものではないとの考えを示した。
また、トランプ氏との電話会談でウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟について協議しなかったと言及。ただ、米国が反対していることは承知していると語った。
トランプ氏は前日、プーチン氏とサウジアラビアで近い将来に会談する可能性があると表明。ゼレンスキー氏はトランプ氏がプーチン氏と会う前に自身がトランプ氏と会談することを求めており、ウクライナ政府は実現に向け調整を進めているが、現時点で具体的な発表はない。