トランプ氏、サウジに原油値下げ要求へ 1兆ドルの投資も要請
トランプ米大統領は23日、スイス・ダボスで開催中の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)向けにリモートで行った演説で、サウジアラビアと石油輸出国機構(OPEC)に原油価格を低下させるよう求める考えを示した。同日撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)
[23日 ロイター] - トランプ米大統領は23日、スイス・ダボスで開催中の世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)にオンラインで参加し、サウジアラビアと石油輸出国機構(OPEC)に原油価格の引き下げを求める考えを示した。
トランプ氏は「原油価格が低下すれば、ロシア・ウクライナ戦争は直ちに終結する。現在の価格は戦争継続を可能にするほど高い水準にある。原油価格を引き下げる必要がある」とし、「とっくの昔にそうすべきだった。(原油価格の水準は)現在の事態にある程度の責任がある」と述べた。
また、サウジに対し対米投資計画を当初の6000億ドルから1兆ドルに拡大するよう求める意向を示した。
サウジ国営通信はこの日、サウジのムハンマド皇太子がトランプ氏と電話会談を行い、今後4年間で6000億ドルを投じて対米投資・貿易を拡大したい意向を伝えたと報じていた。
サウジ政府報道官は、トランプ氏のダボス会議での発言についてコメントを控えている。
米ホワイトハウスによると、トランプ大統領とハンマド皇太子は22日に電話会談を行い、「サウジの国際的な経済的野心」や貿易のほか、中東の安定化に向けた取り組みや、安全保障の強化、テロ対策について協議した。トランプ氏にとって就任後初の外国首脳との電話会談だった。
ホワイトハウスはサウジ国営通信が報じた6000億ドルの投資計画について言及していない。