タイ、外国人観光客の警備強化 中国人俳優拉致で懸念高まる

1月17日、タイのペートンタン首相は、中国人俳優の拉致事件を受けて旅行者の安全に対する懸念が高まったことを受け、中国人観光客の信頼回復のため観光客の警備を強化すると発表した。写真は、ワット・プラタート・パーソーンケーオ寺院にある大きな仏像。2024年12月、ペッチャブーン県カオコー郡で撮影(2025年 ロイター/Athit Perawongmetha)
[バンコク 17日 ロイター] - タイのペートンタン首相は17日、中国人俳優の拉致事件を受けて旅行者の安全に対する懸念が高まったことを受け、中国人観光客の信頼回復のため観光客の警備を強化すると発表した。
観光はタイ経済の重要な原動力で、中国はタイにとって一国としては最大の市場。
ペートンタン氏は「観光はわが国の主要な収入源であり、影響を受けてほしくない。治安当局に観光客の警備レベルを上げるよう指示した」と述べた。
この事件では、タイとミャンマーの国境地帯を訪問した中国の俳優、王星さんが一時行方不明となり、後に保護された。当局は、王さんが人身売買の被害に遭ったとの見方を示した。
事件は中国のソーシャルメディアで拡散し、1月末に始まる旧正月休暇を前に中国人観光客離れに懸念が広がっている。
ペートンタン氏は、キャンセルはあるものの中国からの観光客数は落ち込んでいないと述べた。