アルゼンチン、43.6億ドル規模の国債の元本と利子を支払い
1月9日、アルゼンチンのキルノ財務長官は、ミレイ政権が約束していた43億6000万ドル規模の国債の元本と利子を支払ったことを明らかにした。写真は、アルゼンチン中央銀行の前を通り過ぎる男性。2024年12月、ブエノスアイレスで撮影(2025年 ロイター/Francisco Loureiro)
Jorge Otaola
[ブエノスアイレス 9日 ロイター] - アルゼンチンのキルノ財務長官は9日、ミレイ政権が約束していた43億6000万ドル規模の国債の元本と利子を支払ったことを明らかにした。短文投稿サイトX(旧ツイッター)で「約束は負債だと言われる。この場合は支払い済みだ」と書き込んだ。
厳しい緊縮財政によって帳尻を合わせるというミレイ政権の公約は資産市場を活気付かせた一方で、貧困を一段と深刻化させた。アナリストの一部は、8日に17億3000万ドル減って311億8000万ドルとなった中央銀行の外貨準備高をさらに圧迫するとの見方を示した。自由に利用できる資金となる純残高は赤字に陥ったと推計されている。
また、一部のアナリストは返済された資金のかなりの部分は、高い利回りと格付けを背景にアルゼンチン国債に再投資される可能性があると指摘する。
グルーポSBSのチーフエコノミスト、フアン・マヌエル・フランコ氏は「ドル建てソブリン債については1月の利子と元本が支払われており、そのキャッシュフローの一部が同じ債券に再投資され、カントリーリスクのスプレッドがさらに縮小する可能性があると確信している」と述べた。
ミレイ政権の財政赤字ゼロ計画、インフレの鈍化、債務を履行するとの政府の約束を背景に、アルゼンチンの金融市場は活況を呈している。アルゼンチン国債のリスクプレミアムはこの数カ月間で急激に低下した。
アルゼンチン中央銀行は最近、外貨準備高を補強するために複数の国際的な銀行と10億ドルのレポ取引を結んだと発表した。また、政府は国際通貨基金(IMF)に対し、現在は約440億ドルの融資を上積みすることを求めて交渉している。
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