ガザ停戦協議加速、イスラエルは人質1人の遺体回収

パレスチナ自治区ガザ全域に8日、イスラエル軍による空爆があり、医療関係者によると少なくとも22人が死亡した。空爆で死亡したパレスチナ人の葬儀で8日撮影。(2025 ロイター/Mohammed Salem)
Nidal al-Mughrabi
[カイロ 8日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザ全域に8日、イスラエル軍による空爆があり、医療関係者によると数十人が死亡した。一方、カタールで停戦協議が続く中、イスラエル軍はガザ南部ラファ周辺のトンネルで人質少なくとも1人の遺体を回収した。
ガザ市のシェイク・ラドワン地区の集合住宅では少なくとも10人が死亡し、市内の別の地区でも10人が死亡した。数十万人のパレスチナ人が避難しているガザ中心部のデイルアルバラでも3人が死亡。イスラエル軍の作戦が3週間以上続くジャバリアでは4人が死亡した。
バイデン米大統領の退任が近づく中、米、カタール、エジプトは停戦合意を目指して集中討議している。関係者は現在の協議について、合意に向けたこれまでで最も真剣な取り組みだと指摘。「かつてなく前向きな状況だが、まだ合意はしていない」と語った。
こうした中、イスラエル軍はガザで人質として拘束されていたイスラエル人男性の遺体を回収したと発表。この男性の息子も死亡した可能性を示す証拠を併せて回収したが、引き続き調査中とした。
ネタニヤフ首相は「生存者、死亡者を問わず、人質全員の帰還に向けてあらゆる努力を続ける」と表明した。