ニュース速報
ワールド

米政府機関、ZEV購入目標を達成できず=会計検査院

2024年12月18日(水)12時29分

 12月17日、米政府機関が、バイデン政権が掲げた電気自動車(EV)などのゼロエミッション車(ZEV)の購入目標を達成できなかったことが分かった。写真は電気自動車の充電所。米カリフォルニア州 で2022年3月撮影(2024 ロイター/Mike Blake)

David Shepardson

[ワシントン 17日 ロイター] - 米政府機関が、バイデン政権が掲げた電気自動車(EV)などのゼロエミッション車(ZEV)の購入目標を達成できなかったことが分かった。米会計検査院(GAO)が17日発表した報告書で明らかになった。2023年会計年度に政府機関が購入したガソリン車は2万5300台となり、米政府がZEVに含まれると定義しているEVとプラグインハイブリッド車(PHV)の計5500台の4倍超だった。

ZEVの購入台数は、選ばれた11機関の目標である計9500台の60%弱にとどまった。

バイデン大統領は21年12月、35年までにガソリン車の購入を終了するよう政府に命じる大統領令を発令した。大統領令では、27年末までに連邦政府が購入する乗用車やスポーツタイプ多目的車(SUV)などの自動車を全てZEVにするよう命じている。

GAOは11機関のうち9機関の関係者は、購入目標の達成は「充電インフラの状況や、連邦政府が購入するZEVが十分に利用できるか」など機関がコントロールできない要因に大きく左右されると指摘した。

一般調達局(GSA)は22年、連邦政府の保有車両をZEVに移行させるためには10万カ所超の充電施設が必要との試算を発表した。しかし、今年11月時点で稼働している連邦政府機関による全米の充電施設は1万500カ所にとどまり、約5万2500カ所の設置が進行中だという。

GSAによると、23年に政府によるEV発注台数は前年より約63%増えた。24年会計年度第1・四半期は、乗用車とトラック全体の30%近くを占める4000台のEVを発注した。車種別では米テスラの乗用車の「モデルY」や「モデル3」、ゼネラル・モーターズ(GM)のSUV「シボレー・エクイノックス」のEVモデル、フォード・モーターの「マスタング・マッハE」などが含まれる。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

シリア集団墓地、前政権による「死の装置」証拠=元米

ビジネス

日産とホンダ、持ち株会社設立へ協議 経営統合も視野

ワールド

仏経済、25年第1・2四半期は0.2%成長へ=IN

ワールド

イラン核合意復活へ協議加速を、国連事務次長が安保理
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 2
    揺るぎない「価値観」を柱に、100年先を見据えた企業へ。
  • 3
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが物議...事後の悲しい姿に、「一種の自傷行為」の声
  • 4
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 5
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 6
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 7
    爆発と炎上、止まらぬドローン攻撃...ウクライナの標…
  • 8
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 9
    ウクライナ侵攻によるロシア兵の死者は11万5000〜16…
  • 10
    ChatGPT開発元の「著作権問題」を内部告発...元研究…
  • 1
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 2
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式多連装ロケットシステム「BM-21グラート」をHIMARSで撃破の瞬間
  • 3
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達した江戸の吉原・京の島原と並ぶ歓楽街はどこにあった?
  • 4
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 5
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 6
    男性ホルモンにいいのはやはり脂の乗った肉?...和田…
  • 7
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 8
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 9
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 10
    【クイズ】アメリカにとって最大の貿易相手はどこの…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 6
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中