ブラジル前大統領らにクーデター計画容疑、連邦警察が起訴要求
11月21日、ブラジル連邦警察は、ボルソナロ前大統領(写真)が2022年10月の大統領選に敗れた結果を覆すために当時の閣僚や側近とクーデターを企てたとして、同氏ら37人の起訴を求める捜査報告書を最高裁に提出した。写真は3月、サンパウロで撮影(2024年 ロイター/Amanda Perobelli)
Ricardo Brito
[ブラジリア 21日 ロイター] - ブラジル連邦警察は21日、ボルソナロ前大統領が2022年10月の大統領選に敗れた結果を覆すために当時の閣僚や側近とクーデターを企てたとして、同氏ら37人の起訴を求める捜査報告書を最高裁に提出した。
最高裁は来週、警察の報告書を検察に送付する見込みとした。検察がその後、起訴の是非を判断する。ボルソナロ氏以外には前政権の国防相2人や法相、国家安全保障担当の大統領顧問、元海軍司令官が含まれた。
ボルソナロ氏は選挙結果を認めておらず、23年1月には同氏の支持者が首都ブラジリアで連邦議会や大統領府などを襲撃した。
警察は2年近い捜査で、家宅捜索や盗聴、財務記録、司法取引での証言に基づき、選挙結果を覆すために偽情報を拡散したり、クーデターに参加するよう軍幹部に働きかけたなどの行為の証拠を確保した。
警察は19日、ルラ大統領を就任直前に暗殺する計画に関与した疑いで、ボルソナロ前政権の高官を含む軍関係者ら5人を逮捕していた。
警察筋によると、捜査当局はボルソナロ氏が暗殺計画を把握していたと示す証拠を見つけたという。
ボルソナロ氏は交流サイト(SNS)への投稿で捜査当局やこの事件担当の最高裁判事を「独創的」と呼び、「法律に書かれていないことばかり」行っていると捜査を批判。警察の主張を精査する必要があるとした。