独首相、プーチン氏との電話会談擁護 西側の連帯犠牲と批判の声
11月17日、ショルツ独首相は、ロシアのプーチン大統領との15日の電話会談を巡り、ウクライナとの戦争に対するプーチン氏の考え方に変化は見られなかったとしながらも、会談したこと自体については擁護した。ベルリンで15日撮影(2024年 ロイター/Annegret Hilse)
Thomas Escritt
[ベルリン 17日 ロイター] - ショルツ独首相は、ロシアのプーチン大統領との15日の電話会談を巡り、ウクライナとの戦争に対するプーチン氏の考え方に変化は見られなかったとしながらも、会談したこと自体については擁護した。
直接会談は約2年ぶり。ドイツでは連立政権の崩壊に伴い3カ月後に総選挙が実施される。ショルツ氏は外交再開を求めるポピュリズム政党から追い上げを受けている。
こうした中でプーチン氏と電話会談を行ったことについて、国内の政治的利益のために西側の連帯を犠牲にしたと、ウクライナのゼレンスキー大統領らは批判している。
ショルツ氏は記者団に「ドイツや欧州、その他多くの国々からの(対ウクライナ)支援が後退することを当てにすることはできないとプーチン氏に伝えることは重要だった」と主張。「会談は非常に詳細なものだったが、プーチン氏の戦争観がほとんど変わっていないとの認識が確認された。これは良いニュースではない」と述べた。
米大統領選で対ウクライナ支援に批判的なトランプ氏が勝利したことを念頭に「今後、米ロ大統領の間で会談が行われ、欧州の重要な国の首脳が会談しないというのは、良い考えとは思えない」ともした。