EXCLUSIVE-欧州諸国、IAEAで対イラン決議を推進=外交筋
欧州諸国はイランの核開発問題への協力不足を問題視し、来週の国際原子力機関(IAEA)理事会で新たな対イラン決議の採択を目指している。写真はウィーンのIAEA本部で6月に撮影(2024年 ロイター/Leonhard Foeger)
John Irish Francois Murphy
[パリ/ウィーン 13日 ロイター] - 欧州諸国はイランの核開発問題への協力不足を問題視し、来週の国際原子力機関(IAEA)理事会で新たな対イラン決議の採択を目指している。複数の外交筋がロイターに明らかにした。
この決議は、通常の四半期報告書とは別にイランの核活動に関する「包括的報告書」と呼ばれる報告書の発行をIAEAに義務付けるもの。同報告書では、未申告の施設で発見されたウランの痕跡についてイランが引き続き説明を怠っていることなど、懸念される領域に焦点を当てる。
制裁緩和と引き換えにイランを交渉のテーブルに戻し、核活動に対する新たな制限に合意させることが目的だが、こうした決議はイランとの外交的緊張をさらに高めるリスクもある。
ある欧州の外交筋は「イランの核活動に対するわれわれの懸念はよく知られている。IAEAに詳細な報告書を求めるのは当然のことだ。それがイランの行動に対処する基礎となる」と述べた。米国も決議を支持するとみられる。
一方、IAEAのグロッシ事務局長は包括的報告書の作成には消極的。イランとの協調路線を重視し、ウラン痕跡の説明など、懸念事項の早期解決を優先している。