国連総長「最後のカウントダウン」、COP29で資金拠出求める
11月12日、国連のグテレス事務総長(写真)は、アゼルバイジャンで開かれている第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)に出席する各国首脳に対し、気候変動による人道的災害を防ぐための資金拠出を呼びかけたほか、世界の気温上昇を抑えるのに残り時間は少なくなっていると述べた。写真はアゼルバイジャンのバクーで撮影(2024 ロイター/Maxim Shemetov)
William James
[バクー 12日 ロイター] - 国連のグテレス事務総長は12日、アゼルバイジャンで開かれている第29回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP29)に出席する各国首脳に対し、気候変動による人道的災害を防ぐための資金拠出を呼びかけたほか、世界の気温上昇を抑えるのに残り時間は少なくなっていると述べた。
会議はクリーンなエネルギー源へ移行し、炭素排出による気候へのダメージを抑えるための資金として数千億ドルを集めることに焦点が当てられている。
しかし、首脳級会合が始まる中、主要プレーヤーの多くはグテレス氏のメッセージを直接聞くことはなかった。米大統領選で気候変動否定論者のトランプ氏が勝利したことを受け、バイデン米大統領は欠席。中国の習近平国家主席は代理を派遣し、欧州連合(EU)欧州委員会のフォンデアライエン委員長はブリュッセルの政治情勢を理由に出席していない。
グテレス氏は「気候対策について、世界は資金を提供しなければならない。さもなければ人類が代償を払うことになる」と演説。「あなたが聞いている音は時を刻む音だ。地球の気温上昇を摂氏1.5度に抑えるための最後のカウントダウンに入っている」と訴えた。