銀行業界のM&A活発化も、次期トランプ政権の規制緩和に期待
トランプ前米大統領のホワイトハウス返り咲きによって、銀行業界の合併・買収(M&A)が促進される可能性があるとみられている。写真はキーフ・ブリュイエット・アンド・ウッズのトム・ミショーCEO。2023年5月撮影(2024年 ロイター/Brendan McDermid)
Tatiana Bautzer
[ニューヨーク 12日 ロイター] - トランプ前米大統領のホワイトハウス返り咲きによって、銀行業界の合併・買収(M&A)が促進される可能性があるとみられている。大型案件に前向きな規制当局者が起用され、資本やM&Aに関する規制が緩和されるという期待が出ていることが背景。
サリバン&クロムウェルのマネージングパートナー、ミッチェル・アイテル氏は銀行業界の会議で「より大規模な取引を行える時代に入りつつあるようだ」と語った。
短期的には、米銀キャピタル・ワンによる353億ドルでのクレジットカード大手ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズの買収が試金石になるとみられている。
大手地方銀によるライバル銀行の買収も認められれば、大手行との競争が高まる可能性もある。
キーフ・ブリュイエット・アンド・ウッズのトム・ミショー最高経営責任者(CEO)は「かなりの潜在的な需要が存在するため、今後動きが活発になるだろう」と述べた。
中堅銀行は通常、M&Aによって規模が拡大すれば資本利益率も向上すると指摘。「何もしなければ、大手4銀行がさらに大きくなる状況になる」という見方を示した。