中国国家主席、トランプ氏に祝意 「正しい関係」模索呼びかけ
中国の習近平国家主席は7日、米大統領選で勝利したトランプ前大統領に祝電を送った。国営の新華社が伝えた。写真は大阪で2019年6月撮影(2024年 ロイター/Kevin Lamarque)
Liz Lee Farah Master Ryan Woo
[北京/香港 7日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は7日、米大統領選で勝利したトランプ前大統領に祝電を送り、両国は「正しい関係」を見出す必要があると呼びかけた。
安定的かつ健全で持続可能な米中関係は双方の利益に合致すると指摘し、国際社会は両国が「互いを尊重し平和的に共存する」ことを期待していると訴えた。
また米中が相違点を適切に管理するために対話を強化するよう求めた。
米国と中国は貿易や安全保障、台湾、南シナ海などさまざまな問題を巡って関係が悪化していたが、2023年11月に習氏とバイデン米大統領がカリフォルニアで会談して以来改善に向かっていた。しかしトランプ氏の復帰により対立が再燃する可能性がある。
中国商務省は、中国は米国と健全な経済・貿易関係を共同で構築する意思があると表明した。
外務省報道官は定例記者会見で、米国の追加関税の可能性について問われ、中国は両国に利益をもたらすよう協力を拡大する用意があると述べた。報復措置を取る可能性については言及を控えた。
習氏の祝辞はトランプ氏が16年の大統領選で勝利した時よりも抑制的だった。当時は「新たな出発点から米中関係のさらなる発展」を求め、両国は世界の平和と安定、発展と繁栄などの分野で責任を負うべきだと強調した。
国営英字紙チャイナ・デイリーは6日の社説で、トランプ氏の2度目の大統領就任は「与えられたチャンスを無駄にしなければ、米中関係の新たな始まりになる可能性がある」と指摘した。
米国の政策と中国に対する誤った認識が両国関係に課題をもたらしているとの立場を示し、「2国間関係に対する実際的なアプローチは、複雑な国際的課題を解決する上で不可欠だ」と主張した。
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