中国、割安なイラン産原油調達困難に トランプ氏が制裁強化なら
11月6日、次期米大統領のトランプ氏が1月の就任後にイランへの制裁を強化すれば、中国は割安なイラン産原油の調達で困難に直面する可能性がある。写真はイランの旗と石油生産施設。イランのハールク島で2005年7月撮影(2024 ロイター/Raheb Homavandi)
Chen Aizhu Siyi Liu
[シンガポール 6日 ロイター] - 次期米大統領のトランプ氏が1月の就任後にイランへの制裁を強化すれば、中国は割安なイラン産原油の調達で困難に直面する可能性がある。中国は世界最大の原油輸入国で、輸入する原油の約13%をイラン産が占める。
エジソン・リサーチの予測によると、トランプ氏はイラン核開発計画への懸念から、次の任期で同国の石油産業へ制裁を強化する「最大限の圧力政策」を再発動するとみられる。
そうなれば中国の輸入コストは押し上げられ、燃料需要減とマージン低下に見舞われている製油部門への圧力が増加。独立系製油所が特に大きな打撃を受けることになる。
オーストラリアのコモンウェルス銀行の商品アナリスト、ビベック・ダール氏は、「(トランプ氏勝利で)対イラン制裁が強化される公算が大きい。そうなれば同国産原油輸出が減少し、原油高が進む」と分析している。