最新記事
SDGsパートナー

個の力が輝く職場へ...星野リゾートが築く「フラットな組織文化」とは

2024年11月7日(木)13時00分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
フラットな組織文化とは「誰もが、対等な立場で、侃々諤々(かんかんがくがく)と議論ができる文化」

フラットな組織文化とは「誰もが、対等な立場で、侃々諤々(かんかんがくがく)と議論ができる文化」

<近年、アマゾンやメタといったアメリカの大手テック企業が取り組む「組織のフラット化」が注目を集めているが、星野リゾートは30年以上前からこれを先駆的に導入し、従業員のモチベーション向上やブランディング強化に活用している>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや商品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えに基づいてニューズウィーク日本版は昨年に「SDGsアワード」を立ち上げ、今年で2年目を迎えました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇

フラットな組織文化で競争力を高める

日本屈指の総合リゾート運営企業である星野リゾートは、「世界に通用するホテル運営会社」を目指し、現在国内外で72施設(2024年10月時点)を展開している。その強みの一つが、「フラットな組織文化」だ。

同社いわく、フラットな組織文化とは「年齢や役職、性別、国籍、宗教等に関係なく、誰もが対等な立場で、侃々諤々(かんかんがくがく)と議論ができる文化」を指す。多くの企業では組織文化を自然発生的な「社風」として捉えがちだが、星野リゾートはこれを戦略的に人事制度に組み込み、企業成長の基盤としているのが特徴だ。

「接客業の現場では、お客様の要望に対して、どれだけスムーズかつ柔軟にお応えできるかが重要です。しかし、伝統的なピラミッド型組織の場合、上司への相談や承認が必要になるため、各スタッフが瞬時に判断・実行しにくい状況が生まれがちです。そのため、当社では、スタッフ一人ひとりが自由に発想し、チームで建設的な議論を重ね、自らの頭で考え、正しい経営判断ができることを目指しています」と、サステナビリティ推進担当の小泉真吾氏は語る。

星野リゾートでは、このフラットな組織文化を醸成するために、経営情報を積極的に公開し、顧客満足度調査や財務データを共有している。これにより、スタッフ一人ひとりが経営者視点を持って議論に参加し、サービスの質を向上させる意識が育まれている。また、社内ビジネススクール「麓村塾(ろくそんじゅく)」を設置し、スタッフがビジネススキルを高める機会も提供している。

こうした取り組みによって、接客の最前線で働くスタッフが、新たなサービスの発案・開発に直接関与できるようになっている。地元の特色や季節感を活かした企画の数は、この1年間で300件以上にのぼり、顧客体験の質やブランディングにも大きく貢献している。

また、星野リゾートでは「昇進」や「降格」といった固定的な人事制度を排し、年に2回実施される「立候補プレゼン大会」での戦略提案を通じて役職が決定される。これらの仕組みによって「社員間の情報格差」や「チャレンジ機会の不平等」が解消され、2023年度の女性管理職比率は全国平均15.1%を大きく上回る29.2%に達している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

カナダ中銀の利上げ観測高まる、年内に0.75%引き

ワールド

ペルー中銀、26年成長率予想を3.2%に上方修正

ワールド

キューバ、政治体制は議題でない 対米交渉で

ワールド

ドイツ自動車業界は中国の産業計画を見習うべき=VW
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:イラン革命防衛隊
特集:イラン革命防衛隊
2026年3月24日号(3/17発売)

イスラム神権国家を裏からコントロールする謎の軍隊の歴史と知られざる実力

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ海峡封鎖と資源価格高騰が業績を押し上げ
  • 2
    「カメラの目の前」で起きた爆発の瞬間...取材中の記者に、イスラエル機がミサイル発射(レバノン)
  • 3
    レストラン店内で配膳ロボットが「制御不能」に...店員も「なすすべなし」の暴走モード
  • 4
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 5
    スウェーデン次期女王ヴィクトリア皇太子、陸軍訓練…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    「胸元を強調しすぎ...」 米セレブ、「目のやり場に…
  • 8
    人気セレブの「問題ビデオ」拡散を受け、出演する米…
  • 9
    「筋力の正体」は筋肉ではない...ストロングマンが語…
  • 10
    BTSカムバック公演で光化門に26万人、ソウル中心部の…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期スペイン女王は空軍で訓練中、問われる「軍を知る君主」
  • 3
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え時の装いが話題――「ファッション外交」に注目
  • 4
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 5
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
  • 6
    第6回大会を終えて曲がり角に来たWBC
  • 7
    【衛星画像】イラン情勢緊迫、米強襲揚陸艦「トリポ…
  • 8
    韓国製ミサイル天弓-II、イラン戦争で96%迎撃の衝撃 …
  • 9
    「マツダ・日産・スバル」が大ピンチ?...オーストラ…
  • 10
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 8
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 9
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 10
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中