米欧、ジョージア議会選巡り調査要求 選挙違反の報告

　１０月２８日、旧ソ連構成国ジョージア（グルジア）のズラビシビリ大統領（写真）が２７日、国民に対し議会選挙の結果に対する抗議行動への参加を呼びかける中、米欧政府は選挙違反の報告に関する全面的な調査を求めた。写真は、トビリシで行われた議会選挙で、投票所の投票ブースに立つズラビシビリ大統領。２６日撮影（２０２４年　ロイター/Zurab Javakhadze）

[２８日 ロイター] - 旧ソ連構成国ジョージア（グルジア）のズラビシビリ大統領が２７日、国民に対し議会選挙の結果に対する抗議行動への参加を呼びかける中、米欧政府は選挙違反の報告に関する全面的な調査を求めた。

選挙管理委員会は２６日投開票の議会選について、親ロシアの与党「ジョージアの夢」が５４％近くの得票率になったとの暫定結果を公表。親欧州連合（ＥＵ）の野党勢力は結果に異議を唱え、外国の選挙監視団体などからは不正があったとの指摘が出ている。

ブリンケン米国務長官は２７日、米国が全面的な調査を求める選挙監視団体の呼びかけに加わったとし「今後、ジョージアの政治指導者に対し、法の支配の尊重、基本的自由を損なう法律の撤廃、選挙プロセスの欠陥への対象を奨励する」と表明した。

ＥＵもジョージアに対し、選挙の不正疑惑に関する調査を迅速かつ透明性のある形で進めるよう要請。「ジョージア国民の基本的権利や自由を損なう法律、ＥＵが立脚する価値観・原理に反する法律は全て撤廃すべきだ」と表明した。

ジョージアにはロシアを後ろ盾とする２つの分離独立地域があり、世論調査によると、国民の間で反ロシア感情が強い。

旧ソ連のモルドバで先週行われたＥＵ加盟の是非を問う国民投票は、賛成がかろうじて半数を超えたが、複数のモルドバ当局者はロシアの干渉があったと非難している。