ブラジル中銀総裁、ガリポロ氏が1月就任へ、議会上院が承認
10月8日、ブラジル議会上院は、同国中央銀行の次期総裁にルラ大統領が指名したガブリエル・ガリポロ理事(金融政策担当、写真)が昇格する人事を承認した。写真はブラジルのブラジリアで撮影(2024 ロイター/Adriano Machado)
Marcela Ayres
[ブラジリア 8日 ロイター] - ブラジル議会上院は8日、同国中央銀行の次期総裁にルラ大統領が指名したガブリエル・ガリポロ理事(金融政策担当)が昇格する人事を承認した。
上院委員会が全会一致で承認し、上院本会議の採決では賛成が66票、反対が5票だった。ガリポロ氏は来年1月に中銀総裁に就任する。
ガリポロ氏はルラ政権下で財務次官を務めた後、昨年7月に中銀理事に就任した。ルラ氏とは「直結の関係」にあるとされるため、市場では、大統領から圧力を受ければインフレに対して手ぬるい対応を取る可能性があると懸念されている。
ガリポロ氏はこうした市場の不安を和らげようとしてきた。同氏は上院委員会の公聴会で、3%のインフレ目標を追求すると改めて表明、政策当局者は消費者物価の見通しが制御されなくなる事態を懸念していると強調。「インフレ目標を達成するために必要な限り政策金利を制約的な水準に維持することでインフレ目標をはっきりと追求することが、中央銀行に委ねられている」と述べた。