ニュース速報
ワールド

ウクライナは勝利できない、対話と停戦が必要=ハンガリー首相

2024年10月09日(水)04時06分

ハンガリーのオルバン首相(写真)は8日、ウクライナはロシアとの戦闘に勝つことはできず、犠牲を防ぐには対話と停戦が必要だとの考えを明らかにした。同日撮影(2024年 ロイター/Yves Herman)

[ブダペスト 8日 ロイター] - ハンガリーのオルバン首相は8日、ウクライナはロシアとの戦闘に勝つことはできず、犠牲を防ぐには対話と停戦が必要だとの考えを明らかにした。ロシアとウクライナによる直接および間接の対話が必要で、第三者による仲介も国際政治の役割の一つだとも述べた。

これに先立ち、欧州連合(EU)の議長国であるハンガリーの財務相は、EUの対ロシア制裁の更新時期に関する決定を遅らせ、主要7カ国(G7)のウクライナ支援融資500億ドルに関する最終合意を米大統領選挙後に持ち越す考えを示した。

フランスを訪問中のオルバン氏はストラスブールで開いた記者会見で、米大統領選の共和党候補トランプ氏が当選すれば、大統領就任を待たずにウクライナの和平実現に向けて動き出すだろうと指摘。欧州の指導者たちもそれに対応せざるを得ないだろうと述べた。

トランプ氏を支持するオルバン氏は「われわれは何も妨害しようとしていない。ただ欧州の指導者たちに(ウクライナに関する)戦略を変更するよう説得したいだけだ。現在の戦略は機能していない」と主張した。

7月にハンガリーがEU議長国となった直後、オルバン氏はロシアとウクライナ、米国のトランプ氏と相次いで会談するなど独自の平和外交を展開し、欧州の指導者たちの反発を招いていた。

オルバン氏の会見中にはハンガリーの野党政治家が乱入してオルバン氏は国を裏切ってロシアと中国に売り渡していると非難し、会見が中断する一幕もあった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ヒズボラの停戦支持、戦闘での劣勢を示唆=米国務省

ワールド

イスラエル、ダマスカスをミサイル攻撃 民間人7人死

ワールド

イスラエル、地上戦拡大を示唆 レバノン南部に追加派

ビジネス

NY外為市場=ドル堅調、中東情勢と中国懸念が下支え
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米経済のリアル
特集:米経済のリアル
2024年10月15日号(10/ 8発売)

経済指標は良好だが、猛烈な物価上昇に苦しむ多くのアメリカ国民にその実感はない

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    2匹の巨大ヘビが激しく闘う様子を撮影...意外な「決闘」方法に「現実はこう」「想像と違う」の声
  • 2
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた「まさかのもの」とは?
  • 3
    ハマス奇襲から1年。「イランの核をまず叩け」と煽るトランプに対するイスラエルの「回答」は
  • 4
    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティ…
  • 5
    「11年に一度」のピークが到来中...オーロラを見るた…
  • 6
    住民仰天! 冠水した道路に「まさかの大型動物」が..…
  • 7
    大型ハリケーン「へリーン」が破壊した小さな町...20…
  • 8
    米副大統領候補対決はハリス陣営の負け。ウォルズが…
  • 9
    ジョージア撤退を仄めかすロシア ...背景には、ウク…
  • 10
    もう「あの頃」に戻れない? 英ウィリアム皇太子とヘ…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティアラが織りなす「感傷的な物語」
  • 3
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はどこに
  • 4
    借金と少子高齢化と買い控え......「デフレ三重苦」…
  • 5
    アラスカ上空でロシア軍機がF16の後方死角からパッシ…
  • 6
    【独占インタビュー】ロバーツ監督が目撃、大谷翔平…
  • 7
    大谷翔平と愛犬デコピンのバッテリーに球場は大歓声…
  • 8
    NewJeansミンジが涙目 夢をかなえた彼女を待ってい…
  • 9
    2匹の巨大ヘビが激しく闘う様子を撮影...意外な「決…
  • 10
    羽生結弦がいま「能登に伝えたい」思い...被災地支援…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 3
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 4
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はど…
  • 5
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 6
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 7
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 8
    エコ意識が高過ぎ?...キャサリン妃の「予想外ファッ…
  • 9
    キャサリン妃がこれまでに着用を許された、4つのティ…
  • 10
    キャサリン妃の「外交ファッション」は圧倒的存在感.…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中