中国、EV最低価格3万ユーロの妥協案提示 EUは拒否=関係筋
中国政府は、欧州連合(EU)による中国製の電気自動車(EV)に対する追加関税を回避するため、EU域内で販売する中国製EVの最低価格を3万ユーロ(3万2946ドル)にする妥協案を提示していたことが分かった。中国の江西省南昌市で5月撮影(2024年 ロイター/Kevin Krolicki)
[ベルリン/上海/ブリュッセル 8日 ロイター] - 中国政府は、欧州連合(EU)による中国製の電気自動車(EV)に対する追加関税を回避するため、EU域内で販売する中国製EVの最低価格を3万ユーロ(3万2946ドル)にする妥協案を提示していたことが分かった。ただ、EUの執行機関である欧州委員会は1カ月前にこの提案を拒否したという。関係筋3人が明らかにした。
EUは中国からの妥協案を拒否する際、問題は中国製EVの価格だけでなく、EV生産向けの補助金やその影響を排除することにあるという認識を示したという。
関係筋によると、今後の打開策として、EVのサイズや走行距離などに応じ、メーカーごとに各EVの最低販売価格を個別に計算する方法などが考えられるという。
中国商務省と欧州委はコメントに応じていない。
EUは月初に中国製EVの関税上乗せ案について採決を行い、10カ国が賛成し最大約35%の追加関税が発動されることになった。中国商務省は8日、EU産のブランデーに対する暫定的な反ダンピング(不当廉売)措置を発表した。