フィリピン・韓国首脳が会談、防衛協力強化 関係格上げで合意
10月7日、 韓国の尹錫悦大統領(左)とフィリピンのマルコス大統領(右)はマニラで会談し、防衛協力の強化や両国関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げすることで合意した。代表撮影(2024年 ロイター)
[マニラ 7日 ロイター] - 韓国の尹錫悦大統領とフィリピンのマルコス大統領は7日、マニラで会談し、防衛協力の強化や両国関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げすることで合意した。
会談では南シナ海や朝鮮半島の緊張など、さまざまな問題を協議。沿岸警備の協力や原子力エネルギーに関する合意文書にも調印した。
韓国大統領のフィリピンへの国賓訪問は約10年ぶり。
フィリピンは南シナ海で中国との緊張が高まるなか、安全保障の近代化に向けた取り組みを進めているが、尹氏は共同会見で、韓国がこの取り組みに積極的に参加すると表明。
韓国はフィリピンにFA-50戦闘機、コルベット艦、フリゲート艦を売却している。フィリピンは近代化計画の第3段階として、戦闘機、潜水艦、ミサイルシステムなど先進兵器の購入を検討中だ。
尹氏によると、両首脳は南シナ海の航行の安全など、国際ルールに基づく秩序の維持でも合意。北朝鮮の核開発や「無謀な挑発行為」を国際社会が容認しないとの認識でも一致した。
尹氏は、フィリピンのバターン原発について実行可能性調査に関する了解覚書に調印したことも明らかにした。同原発は1984年の完成後、一度も運転されていない。
尹氏は2030年までに原発10基を輸出する目標を掲げている。