ニュース速報
ワールド

米CIA、中国・イラン・北朝鮮の情報提供者募集にSNS活用

2024年10月03日(木)09時36分

 米中央情報局(CIA)は10月2日、中国とイラン、北朝鮮の情報提供者を募集するためにソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用した方法を導入した。写真はCIA本部のロビー。2008年8月、バージニア州で撮影(2024年 ロイター/Larry Downing)

Jonathan Landay

[ワシントン 2日 ロイター] - 米中央情報局(CIA)は2日、中国とイラン、北朝鮮の情報提供者を募集するためにソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用した方法を導入した。ロシアでの情報収集でうまくいった方法だと説明している。

CIAの広報担当者は声明で、Xとフェイスブック、インスタグラム、テレグラム、リンクトイン、ダークウェブの各アカウントに北京語、ペルシャ語、韓国語で安全な連絡方法を掲載したと説明。「これに関する私たちの努力はロシアで成功しており、他の権威主義的な体制下にいる個人にも、私たちが事業にオープンであることを知ってもらいたい」とし、CIAが国家による抑圧と世界的な監視の強化に対応しようとしていると説明した。

動画共有サイト「ユーチューブ」に投稿された北京語の動画では、インターネットの仮想プライベートネットワーク(VPN)や、匿名性を確保しながらウェブサイトを閲覧できるTorブラウザーを使ってCIAの公式サイトからコンタクトするように勧めており「あなたの安全と健康が私たちにとっての最大の関心事だ」とのメッセージを送っている。

動画ではCIAが関心を持ちそうな情報とともに提供者の氏名、住所、実際の身元とは関係のない連絡先を求めている。返事をするかどうかは保証できず、時間を要する可能性があると注意を促している。

中国がロシアやイランとの協力関係を強化し、地域の軍事力を誇示するようになっているのに伴い、CIAは情報を得ることへの渇望感を高めている。

CIAは2022年、ロシア人の情報提供者を募るためにソーシャルメディアのアカウントにCIAへの安全な連絡方法に関するロシア語の文章の掲載を始めた。23年には動画を通じた呼びかけも始めた。

米首都ワシントンにあるロシアと中国の駐米大使館、イランの国連代表部はいずれもコメント要請に直ちには応じなかった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

アングル:豪が子どものSNS利用禁止を計画、「孤立

ビジネス

利下げ急ぐ必要なし、インフレ率2%回帰に向け=アト

ワールド

ハマス最高指導者後任、ガザ地区外から選出か シンワ

ビジネス

米国株式市場=ダウ・S&P最高値、ネトフリとハイテ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米大統領選 決戦前夜の大逆転
特集:米大統領選 決戦前夜の大逆転
2024年10月22日号(10/16発売)

米大統領選を揺るがす「オクトーバー・サプライズ」。最後に勝つのはハリスか? トランプか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料を1ウォンも払わず 「連絡先分からず」と苦しい言い訳
  • 2
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア兵の正面に「竜の歯」 夜間に何者かが設置か(クルスク州)
  • 3
    逃げ場はゼロ...ロシア軍の演習場を襲うウクライナ「ATACMS」攻撃、無防備な兵士たちを一斉爆撃
  • 4
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 5
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 6
    メーガン妃とヘンリー王子の「王室離脱の舞台裏」を…
  • 7
    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…
  • 8
    国立科学博物館『鳥 ~ゲノム解析で解き明かす新しい…
  • 9
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせ…
  • 10
    「メーガン妃のスタッフいじめ」を最初に報じたイギ…
  • 1
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 2
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア兵の正面に「竜の歯」 夜間に何者かが設置か(クルスク州)
  • 3
    『シビル・ウォー』のテーマはアメリカの分断だと思っていたが......
  • 4
    目撃された真っ白な「謎のキツネ」? 専門家も驚くそ…
  • 5
    「メーガン・マークルのよう」...キャサリン妃の動画…
  • 6
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせ…
  • 7
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
  • 8
    性的人身売買で逮捕のショーン・コムズ...ジャスティ…
  • 9
    逃げ場はゼロ...ロシア軍の演習場を襲うウクライナ「…
  • 10
    裁判沙汰になった300年前の沈没船、残骸発見→最新調…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 4
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はど…
  • 5
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 6
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 7
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 8
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 9
    コストコの人気ケーキに驚きの発見...中に入っていた…
  • 10
    エコ意識が高過ぎ?...キャサリン妃の「予想外ファッ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中