インドネシア、ゴールデンビザ制度開始 外国人投資家を誘致
7月25日、インドネシアのジョコ大統領は外国人投資家の誘致を目的とする長期滞在ビザ「ゴールデンビザ」の制度を開始したと発表した。ジャカルタで5月撮影(2024年 ロイター/Willy Kurniawan)
[ジャカルタ 25日 ロイター] - インドネシアのジョコ大統領は25日、外国人投資家の誘致を目的とする長期滞在ビザ「ゴールデンビザ」の制度を開始したと発表した。
最大1000万ドルの投資で10年間の長期滞在を認める。
個人投資家の場合、250万ドルで会社を設立すれば5年間の長期滞在ビザを取得できる。10年間の長期滞在ビザの取得には500万ドルの投資が必要。
会社の設立を希望しない個人は5年間の長期滞在ビザの取得に35万ドル、10年間の長期滞在ビザの取得に70万ドルを用意する必要がある。用意した資金はインドネシアの国債・上場株式の購入や預金に充てることができる。
法人投資家が取締役や理事のために5年間の長期滞在ビザを取得するには2500万ドルの投資が必要。10年間の長期滞在ビザを取得する場合は5000万ドルの投資が必要になる。
ボルネオ島に建設中の新首都に投資する場合は、500万ドルの投資で5年間の長期滞在ビザ、1000万ドルの投資で10年間の長期滞在ビザを取得できる。
ゴールデンビザ制度は複数の国が採用しているが、カナダ、英国、シンガポールなどは同制度を廃止。雇用創出につながらず、投機的な資金を滞留させる手段になりかねないと政府が判断した。
ジョコ大統領は「質の高い旅行者」を誘致することが狙いだと説明。「外国人が容易にインドネシアに投資・貢献できるようゴールデンビザを発給する」と述べた。
シルミ・カリム入国管理局長によると、同国では昨年の試験運用開始以降、300人近い申請者にゴールデンビザを発給し、1億2300万ドルを集めた。