ニュース速報
ワールド

イスラエルがガザ南部攻撃、数千人避難 激しい戦闘最終局面か

2024年07月03日(水)08時40分

イスラエル軍が2日にパレスチナ自治区ガザ南部のいくつかの地区を攻撃し、数千人のパレスチナ人が自宅から避難した。ハンユニスから避難する住民、2日撮影。(2024年 ロイター/Mohammed Salem)

Nidal al-Mughrabi Mohammad Salem

[カイロ/ガザ 2日 ロイター] - イスラエル軍は2日、パレスチナ自治区ガザ南部のいくつかの地区を攻撃し、数千人のパレスチナ人が自宅から避難した。イスラエルによる激しい軍事作戦の最終局面の可能性がある。

イスラエルの指導者らはイスラム組織ハマスとの激しい戦闘の段階が終わりに近づき、より的を絞った作戦に近く移行すると述べてきた。

保健当局によると、パレスチナ人8人が死亡、数十人が負傷。一方、イスラエル軍は前日の戦闘で兵士2人が死亡したと発表した。

イスラエル軍は1日、ガザ南部ハンユニスの一部の町や村の住民に対し、自宅から避難するよう命じていた。

住民やハマス系メディアによると、命令が出された地区をイスラエルの戦車や航空機が攻撃する中、聞き入れなかった数千人が暗闇の中で避難を余儀なくされた。

2日にはこのほか、ガザ北部の人口密集地ゼイトゥーンでイスラエル軍の戦車砲撃により17人のパレスチナ人が死亡。医療関係者が明らかにした。

一方、イスラエル軍のハレビ参謀総長はガザ南部ラファの部隊がこれまでに、指揮官を含むハマス戦闘員900人を殺害したと説明。現在はハマスの地下インフラ破壊に注力しており、時間がかかると述べた。

イスラエルはまた、飲料水供給を増やすためガザの海水淡水化プラントに送電線を接続したと明らかにした。軍によると、同プラントでつくられる飲料水は1日当たり2万立方メートルと4倍に増加する。

国防当局者は「衛生問題や水資源へのアクセスという点で大きな変化をもたらす」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国EVメーカー、値上げや現地生産も 欧州追加関税

ビジネス

EU、中国製EVに5日から暫定追加関税 17.4─

ワールド

中印外相、国境問題の早期解決で合意 対話強化へ

ワールド

インド首相、8日にロシア訪問 ロ大統領府発表
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国EVの実力
特集:中国EVの実力
2024年7月 9日号(7/ 2発売)

欧米の包囲網と販売減速に直面した「進撃の中華EV」のリアルな現在地

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 2
    黒海艦隊撃破の拠点になったズミイヌイ島(スネークアイランド)奪還の映像をウクライナが公開
  • 3
    キャサリン妃も着用したティアラをソフィー妃も...「ロータス・フラワー・ティアラ」の由緒正しい歴史とは?
  • 4
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 5
    現在のビットコイン価格は「高すぎ」か、実は「割安…
  • 6
    ありなの? 飛行機の隣席に40kgの大型犬アメリカン…
  • 7
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 8
    北朝鮮を訪問したプーチン、金正恩の隣で「ものすご…
  • 9
    爆風で窓が吹き飛ぶ衝撃シーンを記録....「巨大な黒…
  • 10
    H3ロケット3号機打ち上げ成功、「だいち4号」にかか…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「帰ってきた白の王妃」とは?
  • 3
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地...2枚の衛星画像が示す「シャヘド136」発射拠点の被害規模
  • 4
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 5
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 6
    ミラノ五輪狙う韓国女子フィギュアのイ・ヘイン、セク…
  • 7
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 8
    韓国が「佐渡の金山」の世界遺産登録に騒がない訳
  • 9
    黒海艦隊撃破の拠点になったズミイヌイ島(スネーク…
  • 10
    H3ロケット3号機打ち上げ成功、「だいち4号」にかか…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…
  • 5
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 6
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 7
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 8
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 9
    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 10
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地.…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中