今年の新型コロナワクチン、JN.1変異株を対象に=米FDA諮問委

米食品医薬品局(FDA)の外部専門家からなる諮問委員会は5日、2024─25年の新型コロナウイルスワクチンについて、今年流行している変異ウイルス系統「JN.1」を対象にするよう推奨することを全会一致で決めた。写真は2023年1月、中国の北京で撮影(2024年 ロイター/Thomas Peter)
Leroy Leo Christy Santhosh
[5日 ロイター] - 米食品医薬品局(FDA)の外部専門家からなる諮問委員会は5日、2024─25年の新型コロナウイルスワクチンについて、今年流行している変異ウイルス系統「JN.1」を対象にするよう推奨することを全会一致で決めた。
FDAの生物製剤評価・研究センター(CBER)の責任者、ピーター・マークス氏は変異株「KP.2」向けワクチンを開発する選択肢を与えたかったが、諮問委の全委員から現時点でその必要がないとの明確な意見表明があったと説明した。
米製薬大手ファイザーと提携先の独ビオンテックは、承認が下り次第、改良型ワクチンを供給する用意があるとした。米製薬大手モデルナは供給のスケジュールを8月と予想している。
メッセンジャーRNA(mRNA)技術に基づくワクチンはより迅速に開発が可能。ファイザーは以前、ワクチンは100日あればできると明らかにしている。
米バイオ医薬品会社ノババックスは、同社のワクチンが対応できるのはJN.1のみだとしている。同社のワクチンは従来のタンパク質を基にしたもので、JN.1対応ワクチンは米国で9月に出荷準備が整うとの見通しを示した。