NATO総長、年400億ユーロのウクライナ軍事支援提案=関係筋
5月30日、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長(写真)は、ウクライナに対する年400億ユーロ(約433億7000万ドル)以上の軍事支援を加盟国に提案する考えであることが、NATO筋の話で、明らかになった。写真はウクライナのキーウで4月撮影(2024 ロイター/Thomas Peter)
Sabine Siebold
[プラハ 30日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、ウクライナに対する年400億ユーロ(約433億7000万ドル)以上の軍事支援を加盟国に提案する考えであることが、NATO筋の話で30日、明らかになった。
NATO当局者らは従来、5年間で1000億ユーロ、年間200億ユーロの支援策を提案していた。
チェコ・プラハで開かれているNATO外相会合は31日の討議で、米大統領選で支援に消極的なトランプ前大統領が返り咲く可能性を踏まえ、ウクライナ軍事支援を長期的にどのように持続できるかについて話し合う見通し。
7月のNATO首脳会議での最終合意を目指し、ウクライナ支援策の詳細を詰めることに力を注ぐ。
NATO筋は「少なくとも現在の支援規模を継続し、ウクライナに予見可能性を与える必要がある」と指摘。ロシアのウクライナ侵攻開始以降、NATOがウクライナに年間約400億ユーロを支援してきたと語った。
NATOが、軍事支援で各国の調整を行ってきたウクライナ防衛諮問グループ(ラムシュタイン・グループ)の仕事を引き継いで直接の関与を増やすことも、ストルテンベルグ氏は提案している。これもトランプ氏が返り咲く場合の対策と考えられている。