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新型コロナワクチンのブースター「ぜいたく品でない」=WHO
世界保健機関(WHO)は30日、新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種(ブースター接種)が「ぜいたく品」ではなく、免疫力の低い人を守るためのものであると述べた(2021年 ロイター/Denis Balibouse)
[コペンハーゲン 30日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)は30日、新型コロナウイルスワクチンの3回目の追加接種(ブースター接種)が「ぜいたく品」ではなく、免疫力の低い人を守るためのものであると述べた。
WHOは今月、ブースター接種の必要性を示すデータがないと述べていた。2回接種を受けた人に追加接種することで、裕福な国と低所得国のワクチン普及の格差が一段と拡大すると指摘した。
WHOのクルーゲ欧州地域事務局長は30日の記者会見で「3回目の接種は、1回目の接種を待っている人のワクチンを取り上げるぜいたく品ではなく、免疫力の低い人を守る対策だ」と話した。「ブースター接種は、十分な証拠がまだないため、やや慎重に進めなければならない」と語った上で「3回目の接種が免疫力の低い人を守ることを示す研究が増えており、欧州でブースターを導入する国が増加している」とした。
クルーゲ氏は欧州各国に対して、余ったワクチンを東欧やアフリカを中心としたその他の国に提供するように促した。
ここ2週間で見られた新型コロナ感染率の上昇は、一部の国でワクチン接種率が低いことと合わせて、「大きな懸念事項だ」と話した。