ECB、6月に追加利下げの見通し=フィンランド中銀総裁

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのオッリ・レーン・フィンランド中銀総裁(写真)は、ECBの最新の予想はインフレ率が目標を大きく下回る可能性を示しているとし、6月の利下げの可能性を強調した。2019年9月撮影。提供写真(2025年 ロイター)
[ワシントン 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのオッリ・レーン・フィンランド中銀総裁は、ECBの最新の予想はインフレ率が目標を大きく下回る可能性を示しているとし、6月の利下げの可能性を強調した。
ECBは先週、過去1年で7回目となる利下げを実施した。米関税により経済成長が大きな打撃を受けると警告し、追加利下げ見通しが強まった。
レーン氏は6月の追加利下げの可能性を示唆し、他の委員と同様にユーロ高や景気低迷など、貿易摩擦がインフレ率を抑制する影響について警告した。
国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合に合わせてワシントンで開催されたブレトンウッズ委員会再構築会議で、「現在の状況下では、中期的なインフレ率の見通しが目標(2%)を下回る可能性は十分にある」と述べた。
同氏はこれより先、このシナリオであれば利下げが正当化されると述べていた。6月に利下げが実施されれば、主要政策金利の預金金利は2.0%となる。
ラガルドECB総裁は先週の記者会見で、今後の政策措置はデータ次第で、不確実性の高まりを踏まえ「即応性を持って機敏に」行動する考えを示した。