芝浦電子、ヤゲオ書簡でも「判断変わらず」 TOBへの検討継続
Kentaro Okasaka
[東京 23日 ロイター] - 芝浦電子は23日、自社への同意なき公開買い付け(TOB)を提案している台湾の電子部品メーカー、ヤゲオコーポレーションから21日に受領した、ヤゲオが芝浦電子の発展への「最適な選択肢」だと訴える公開書簡を踏まえても「当社の判断が変わることはない」とする声明を発表した。
芝浦電子は、ミネベアミツミからホワイトナイト(友好的な買収者)としてのTOB提案を受け、賛同を表明している。23日の声明は、ヤゲオが書簡で自社のカスタムメイド事業は粗利率が高く「ミネベアミツミに比べて大きな優位性を持っていることは明らかだ」と主張したことについて「粗利率の比較だけをもってヤゲオとの取引の方がミネベアミツミとの取引よりもシナジーがあるとは言えない」と反論した。
また「機械部品も扱うミネベアミツミは協業可能な製品群をより多く持っているため、より大きなシナジーが見込まれる可能性があると考えている」としている。
その上で、ヤゲオがTOB価格をミネベアミツミの1株4500円を上回る5400円に引き上げると発表したり、その後にミネベアミツミから買付条件変更の検討を進めている旨の連絡があったりしたことを踏まえ「真摯(しんし)な検討を継続して行っている」と説明し、決定次第、速やかに公表するとした。