午後3時のドルは142円後半、日米協議で為替議題にならず円売り

4月17日、午後3時のドル/円は142円後半と、前日ニューヨーク市場の終盤から1円弱のドル高/円安の水準で推移している。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Atsuko Aoyama
[東京 17日 ロイター] -
午後3時のドル/円は142円後半と、前日ニューヨーク市場の終盤から1円弱のドル高/円安の水準で推移している。日米関税協議を巡る思惑などから朝方にはドルが7カ月ぶり安値を付けたが、初回の協議で為替が議論の対象にならなかったと伝わると円売りが進んだ。
ドルは朝方、前日海外での売り地合いを引き継ぎ、141.62円まで下げ幅を拡大し、昨年9月18日以来約7カ月ぶり安値を更新。その後、交渉を終えた赤沢亮正経済再生相が記者団の取材で、「為替について(議論)は出なかった」と明らかにすると、ドルは上昇に転じ、142円後半まで1円超切り返した。
為替については2月の日米首脳会談でベッセント財務長官と加藤勝信財務相で議論することが決まっており、赤沢氏は「(米側は)よく理解している」との認識を示した。
トランプ米大統領は自身の交流サイト(SNS)に赤沢氏と笑顔で並ぶ写真を投稿。「貿易に関する日本の代表団に会えて光栄だ。大きな進展だ!」とコメントした。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)外国為替・コモディティ営業部の町田広之ディレクターは、日米協議を巡る思惑が広がっていた反動で「反射的に戻した」側面があると指摘。日米交渉は関税全体の中の「局地戦」の話で、流れが転換したわけではないと述べた。
町田氏は、米国では利下げがインフレを誘発するため「パウエル・プット」は期待できず、中国がレアアース(希土類)の輸出を事実上停止するなど対立の先鋭化が懸念されると指摘。今後、中国を含む日本以外の国との交渉も控えているため「ドルにブル(強気)と言える理由はなくなった」と話した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 142.72/142.7 1.1351/1.13 162.00/162.0
7 53 2
午前9時現在 141.91/141.9 1.1394/1.13 161.69/161.7
6 97 0
NY午後5時 141.82/141.8 1.1398/1.13 161.61/161.6
7 99 9