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午後3時のドルは142円前半に軟化、米関税の影響警戒 米中摩擦も重し

2025年04月16日(水)15時45分

 4月16日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の142円前半で取引されている。写真は1ドル紙幣。2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)

Atsuko Aoyama

[東京 16日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の142円前半で取引されている。株安に歩調を合わせる形で、午後になって下げ幅を拡大。オランダの半導体製造装置メーカー、ASMLの業績見通しで米関税の悪影響が改めて意識された。米中貿易摩擦への懸念のほか、米関税に関する日米交渉で円安是正を求められるとの思惑も重しとなった。

ドルは朝方の143円前半から徐々に水準を切り下げる展開となった。午後にASMLの業績見通しが発表されて日経平均の下げが深まると、ドルも142.10円まで下げ幅を広げた。

三菱UFJ銀行チーフアナリストの井野鉄兵氏は、材料一巡の雰囲気が出ていたところで、企業業績への米関税の影響が改めて意識されたと指摘。米政権が関税交渉で貿易相手国に中国との貿易を制限するよう要求することを検討していると報じられるなど、米中摩擦の懸念もくすぶっており、引き続きリスク回避の動きがドル/円を下押ししているとの見方を示した。

日米交渉の注目度も高まっている。通貨問題が取り上げられるかは不透明だが、「長期的にドル/円の上値を抑える材料」(別の国内銀の為替ディーラー)との見方が聞かれた。

三菱UFJ銀の井野氏も円安是正策に関する市場の警戒度が高まっている一方、交渉の結論が「すぐに出るのかは分からず、出たとして表面化するとは限らない」と指摘、結論が見えず「消化不良となった場合の市場の反応は読みづらい」と話した。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 142.14/142.1 1.1380/1.13 161.69/161.7

5 82 1

午前9時現在 143.16/143.1 1.1293/1.12 161.61/161.6

7 94 2

NY午後5時 143.23/143.2 1.1281/1.12 161.58/161.6

8 83 4

ロイター
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