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中国小売大手、輸出企業の国内シフトを支援 貿易戦争激化で 

2025年04月14日(月)08時45分

 米中貿易戦争が激化する中、中国では小売り大手が輸出業者の国内市場へのシフトを支援する取り組みを始めている。写真は、京東商城本社。2021年11月、北京で撮影(2025年 ロイター/Tingshu Wang)

[北京 11日 ロイター] - 米中貿易戦争が激化する中、中国では小売り大手が輸出業者の国内市場へのシフトを支援する取り組みを始めている。

中国は11日、トランプ米大統領が中国への関税を145%としたことに対抗し、米国からの輸入品への関税を84%から125%に引き上げると発表した。

中国の電子商取引(EC)大手、京東商城(JDドットコム)は11日、輸出業者の国内販売を支援するため、今後1年間で2000億元(273億5000万ドル)の基金を立ち上げると発表した。

同社は従業員を輸出業者に派遣し、「高品質の製品」を直接仕入れ、プラットフォーム上にこれらの製品を販売する特別エリアを設けるという。また、このエリアにトラフィックやマーケティングの支援を誘導する。

同業アリババ・グループ傘下のスーパーマーケットチェーン「盒馬鮮生」も11日、輸出業者向けに迅速な国内市場開拓ルートを開設したと発表した。

京東商城と同様に、プラットフォーム上に特別エリアを設け、これらの企業の製品のみを販売する。

輸出業者はこうした支援プログラムにより、海外での売り上げ減少による損失をある程度補える可能性があるが、国内経済が減速する中、厳しい競争に直面することになる。

ロイター
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